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【持続可能な社会をめざして・・・】   つげの実アパート 礒田

2011年08月03日 | つげの実アパート

「痴呆」という表現が侮蔑的であるとのことから「認知症」といわれるようになったのが2004年。私は「認知症」という日本語自体が不思議な感じがしていました。最近では「認知症」という言葉は 何かと認知したがる私たち支援する側に当てはまる言葉ではないかと苦笑してしまいます。ついでにいうと「認知症介護」という言葉や「認知症対応型グループホーム」というものは将来的にはなくなるべきだと私は思っています(笑) 認知症だからとか、病気だからとか区別なく助け合える社会を目指したい・・・そんなことを考えながらこの仕事をしてきました。
そして私の中で出た結論は、介護自体を問題とする見方では解決策はないということ。私たちの生き方全体の問題に繋がっていきました。まず、いのちの誕生からいえば病院で生むことの不自然さ。この時点でいのちの捉え方に歪みが生じているといえるのではないでしょうか?現在の画一的な教育や、繋がりのない閉鎖的な子育てという点も問題だと感じます。私たちの生活を支えている経済活動も問題だらけです。人間の限りない欲望が食の問題にも繋がり、便利さの追求や不自然なものの過剰な摂取で病気を自ら招いている結果、医療問題にも発展します。そして生活から死を遠ざけ、病院で死ななければいけないのはなぜでしょうか?私たちは自分の意思で「生きている」といえるのでしょうか・・・

こちらの法人では「今までそうだったから」で考えようとしないのは、入居者の方々を支えるにあたりプロ意識に欠けるとみなされます。普段、私たちが当たり前だと思われる行為に対しても「なぜそうするのか?それでいいのか?他に方法はないのか?」など、定義をスタッフが共有することで入居者の方々への支えに繋げていきました。
このプロセスを私たち自身の生活そのものへ意識を広げていく時代になっていると私は感じるのです。それは、私たち自身がいずれは老いて認知症になるからです。「これは仕事だから」と、自分自身と区別していると何も解決しないのではないか・・・私はずっと「自分がどういう社会で生きたいのか?」を入居者の皆さんに問われていたのです。

私は自分の都合のいいように生きていることが今回の原発問題で嫌というほど思い知らされました。このような問題は日本だけではありません、地球規模で叫ばれています。今から19年前に12歳の少女が国連の環境サミットで世界の首脳達を前に「どうやって直すのかわからないものを、こわしつづけるのは もうやめてください」と語った伝説のスピーチをご存知でしょうか。(パソコンがある方はぜひ「あなたが世界を変える日」と検索してみてください。動画でも見ることができます。)当時自分より年下の彼女が神々しく見えます。
私は今までなんと無知で生きていたということをたくさんの書物や長く生きている先輩方から学びました。それを少しずつ自分の中に取り入れようとチャレンジしています。そのひとつに環境問題にも繋がる肉食をやめることにしましたが、これを実行するのに3年を要しました。それほど自分を変えることの難しさを実感している弱い人間で
す。そんな弱い私ですが、家族を守ることと地球を守ることは同じではないかと子どもの未来を考えながら感じました。

人は例外なく母親から生まれ現在を生きています。私たちはどんな親ともわからないのに絶対的な信頼を持って親の腕の中で自分の存在を委ねていました。これは見方を変えれば精神的に達観した状態とも言えるのではないかと思うのです。
そして今現在、各人のそれぞれ流れていた時間は良いとか悪いでは判断できません。でも現時点から見方を変えることは可能です。過去や外側を裁くのではなく自分の現在を変えていくことにシフトしていきませんか?と提案したいのです。
そして想いを共有し、繋がっていきたいと考えています。 大切なことを一緒に考えていきたい方や教えてくださる方は連絡ください(笑)

最後に、今まで目を通していただきありがとうございました。偽善者が苦手な私がこんなことを書いているのはこちらの法人で過ごした時間のお陰だと思います。お会いしたことのない方々や法人内外問わず、皆様には大変お世話になり感謝しております。6年間こちらで学んだことを糧に新たなチャレンジをしたいと考えています。本当にありがとうございました。

15:16 | Posted by admin

【人生の師】   とちの実 鈴木

2011年07月23日 | とちの実

6月6日 Hさんが永眠されました。享年93歳でした。Hさんは、とちの実のオープン直後である6年前の6月6日に入所された方です。なぜか6という数字が並び、この数にHさんのメッセージがこめられている気がして、辞書を見てみると、「六感」という文字が目に飛び込んできました。意味を見ると「五感以上にあって五感を超えたもの 理屈では説明のつかない鋭く本質を掴む心の動き、勘、直感」と書いてありました。
Hさんはとても鋭い勘をとても持っておられた方で、私が仕事の段取りを気にして何かをお願いした時には、まるで心の動きを読まれてるかのように応じてもらえなかったり、そのことを指摘をされたりしました。他にもスタッフが退職される前に「○○さん辞めるんですか?」と尋ねられるなど、不思議な力に驚かされた事が何回かありました。
そんなHさんは、元幼稚園の先生で、園長先生にまでなられ50年近く教育現場で働いてこられたという経歴の持ち主でした。何に対しても、手を抜かず全身全霊で頑張られ、周りの方の状況も気にして声をかけたりと、本当に先生というイメージがぴったりな方でした。 Hさんの言葉には重みがあり、とても為になる事を沢山教えて下さいました。 中でも特に印象深いことがあります。
ある日文章が上手く書けず悩んでいた私が、Hさんに教えてもらおうと聞いたところ「文章に上手い下手なんておかしいですね。心込めて伝えようとすれば必ず相手に伝わります。それが一番ですよ。あなたは本当に心を込めているのかしら?」と言われました。人と接する介護職の私は、相手のことを思っていると思い込んでいるだけで、果たして心がきちんとこもっていたのだろうか?と。 文章を書くという意味で聞いた事ではありましたが、深く考えさせられる言葉でした。Hさんのこの言葉は、今も私が生きていく上で、大切にしていきたいものになっています。
Hさんは、ときに歯に衣を着せぬ、なかなか厳しい発言とされる方でしたが、その中には愛を感じられる素晴らしさがあり、これからも私の心の中で人生の師(先生)として生き続けることでしょう。「Hさん、本当に色々と教えて下さりありがとうございました。」
これからは肩の力を抜いてゆっくりと天国で休んでほしいなと思いますが、天国でもきっと子供達に色々教えたり、歌を唄ってあげたりと頑張っておられるような気がします。
心よりご冥福をお祈り申し上げます。

14:06 | Posted by admin

【一冊の本】   つげの実 蔵田

2011年07月14日 | つげの実

今年は、例年よりも、梅雨入りが早くすっきりしない日が続いていると感じます。
そのようなこともありまして、衣替えという時期でもあったのですが、家の物の整理をしてみようと考えて行ってみました。衣類だけではなく、引出しや棚、クローゼットなども行っていると、一冊の本が出てきました。
だいたいは、読み終わると、古本屋に持っていってしまうのですが、その本だけはあえて取っておいたような気がしました。でも、繰り返し読み返すことはなく、ずっとしまってありました。
その本は、「合衆国秘密都市」という、今から20年前の1991年に発売されたものでアメリカのスラム街のストリートチルドレンを題材にした物語の本です。
スラムの腐敗した街に住む、主人公の少年が、少し離れた廃墟になった場所を見つけ、仲間たちと一緒に自分たちが安心、安全に住める「都市」を自分たちだけで作っていこうという希望に満ちた物語です。
この「都市」は、主人公の少年やその仲間たちの努力や考えによって、自分たちが思っていた、望んでいたものになっていきます。
そして、最終的には、この「都市」がこの少年たちだけで、継続して築き上げていくということではありませんでしたが、理解ある大人たちも加わり、この「都市」と少年たちの未来は希望に満ちたものになった、なるであろう、というところで物語が終わります。
この物語は、「希望」ということを第一のテーマに考えたものだったと思います。
よい言葉だと思いますし、これからに向けて大切なことだとおもいます。
もうひとつあげるとするならば、「家族への思い」だと感じます。
この主人公の少年は、おじいちゃんへの想いが強く、このおじいちゃんの言ったことはよく守り、スラム街で暮らすなかでも、決してぐれることなく毎日を過ごしていました。
物語の最後に、「都市」の名前を決めていいと言われた時には、そのおじいちゃんの名前にしていました。
主人公が、おじいちゃんから言われたことで、印象に残っている文章があります。
街中で怖い目にあったことを話すと、おじいちゃんは、「それでいいんだ。怖がるもんがあれば、怖がるのが利口というものさ。すると今度は用心するし、一つ賢くなるってわけだ」です。
この本は、もう一般の書店には、売っていないと思いますし、古本屋さんでもなかなか見つからないのではないかと思っています。
もし見つけたらおしえてください。

01:42 | Posted by admin

【東京での生活2】   ぶなの実1F 鈴木(勇)

2011年07月03日 | ぶなの実::ぶなの実1F

こんにちは、ぶなの実の鈴木勇一です。
どっこいしょの記事を書かせて頂くのは今回で2回目になります。
私が東京に住みはじめ、10ヶ月経ちました。
シェアハウスにまだまだ居座っています。
今年に入り退去と入居が続き、シェアハウスの住人が変わりました。今は住人が20名から16名になり、その中で新しい人は6人です。
元お巡りさん、ギターの人、IT、元チャリダー(今は公務員)、ブラジル系デザイナー、めちゃめちゃ人見知りの男性(見かける確率がイリオモテヤマネコ並)が新しいです。みなさんそこそこ面白いです。
私自身、仲良くしていた学生の子が就職の為、別の所に移り住むことになり、つまらないな~と思い、朝の太極拳、少し流行りのエクササイズのカーヴィーダンス、寝る前のリンパマッサージと瞑想を繰り返す毎日でしたが、4月頃からまた楽しくなってきました。
私と同時期に住んでいる関西から来た女性(Nさん)と遊ぶようになり、毎週のように何かしらのイベントを行うようになったからです。
特にリーダーがいない中、Nさんと元チャリダーさんと私の3人でたこ焼きパーティーを始めてみた所、その日の内に参加者が3人から6人になりました。
そこから餃子パーティー、カレーパーティー、お好み焼きパティー、みんなでカラオケへ行こう!秋葉行こう!池袋ででかいパフェを食べよう!談話室とキッチンの大掃除を行い、参加人数が増えてきました。
今は富士急、コストコ、高尾山と新宿2丁目に行きたいね!と話しています。
今、こうして生活しているのが充実した生活を送れているのだな…って感じています。そしてNさんと一緒の行動が多く、目をつけていた、大量買い八百屋、隣駅の商店街まで足を運ぶようになり、未知のお店に行くようになりました。大きな収穫は「コラーゲン入り調整豆乳1000ml」を100円で売っているお店は発見したことです。
豆乳を飲む私にとってこれは嬉しいことです。
毎日のようにミキサーを使用して、「今日は冷凍イチゴと蜂蜜を入れて豆乳イチゴスムージーを作ろうかな?」とか「豆乳でビシソワーズを作れるかな?」と考えるのが楽しいです。
グループホームとシェアハウスは作りが似ている所があり、リビングやキッチンやトイレなどの共同スペースがありますし、部屋は共同の部屋もありますが、ほとんどが個室だし、「おはようございます」、「いってきます」、「いってらっしゃい」、「ただいま」、「おかえりなさい」という言葉が行き交います。
私は「ただいま」と言える場所が3つあります。
1つは実家へ帰った時の「ただいま」、2つ目はシェアハウスへ帰った時の「ただいま」、3つ目はぶなの実へ出勤時の「ただいま」です。
出勤時に「ただいま」っていうのも変だし、ぶなの実に住んでいるわけでもないのに「ただいま」っていうのもおかしなことなのですが、ぶなの実の扉を開け、「こんにちは」と言うと、「おかえり」という言葉が返ってきます。
私は「今日は夜勤でこれから出勤ですよ~」と言いますが、「おかえり」と笑顔で言われると「ただいま」と言いたくなります。実際にはまだ出勤時に「ただいま」と言ったことがありませんが、今度言ってみようかな?と思います。

15:48 | Posted by admin

【新人】   ぶなの実3F 小原

2011年07月03日 | ぶなの実::ぶなの実3F

はじめまして、4月より入社しました新人の小原です。
私は介護の仕事の経験が無く入りましたので、全く右も左もわからずまだまだ暗中模索をしているところです。
前職は直接人と関わる仕事ではなかった為、日々、人と関わり合う事は嬉しくもあり、難しさを感じるところでもあります。
先日利用者のFさんが「仕事にはもう慣れた?」と声をかけて下さいました。自分が思っている以上に気を遣って頂いているのだなと思う瞬間でした。
最近仕事をしていて思うのは客観的な事実が正しいとは限らないという事です。
例えばある人が、「今日は出かけた」「さっき、おやつを食べた」と言っていて、実は本当は逆の事(出かけていない・食べていない)でも、その人がそう思っているなら、それがその人にとって事実になり得ます。
これは僕が一人で考えていてもわからず、その人が思っている事情を私に信頼して話して頂けたらわかります。いつまでも話してもらえなかったら、そのままで終ってしまいます。
私が入ってからずっと車椅子の生活だったNさんが、最近ついに手すりに掴まりながら歩いていました。
ジャガイモの皮を剥くようになりました。
人の回復力をみて、感嘆の声をもらしました。しかしながら思うことがあります。もしかしたらとっくに歩ける様になっていたのかも…と。
人は一人一人考え方は違います。相手が思っていることを自分は勝手に別の解釈で思い込んでいる部分があるかもしれません。考えても正しい結論はその人にしかありませんが、それは何であるか考え続けその人の必要である事実を捉えていきたいと考えております。
これからよろしくお願い致します。

15:48 | Posted by admin

【『祈り』(気持ち・ことば・こころ・想念)】   つげの実アパート 礒田

2011年07月03日 | つげの実アパート

私は『祈り』と聞くと、跪いて両手を胸元で組み何か許しを請うような、特定の宗教をイメージしていました。
ですが、3・11以降「ただ無事を願う」ことや「少しでも役に立ちたい」という気持ちそのものが『祈り』なのではないかと、『祈り』に対する概念が変わってきました。
わかりやすいのは『音楽』。歌や楽器を奏でる人は演奏に込める気持ちが『祈り』となります。なぜ、コンサート会場で直に演奏を聴くと感動的なのか、聴衆も一体となれるのかがわかる気がします。そこに込められる『想い・想念』が共鳴するからなのでしょう。
もっと単純なものでは、「行ってらっしゃい、気をつけて」という言葉にも『想い』が込められて守られるということになるといいます。逆の作用では『呪い』の類ですね。『言霊』なども字の如く “ことばにエネルギーがある” とする考えです。
『水からの伝言』(江本勝著)という本があります。水に感謝の言葉をかけると美しい結晶になり、否定的な言葉だと美しい結晶にならないというのです。
アメリカでは『祈り』の研究がされており、ハーバード大学のハーバード・ベンソン教授は『祈り』が呼吸数、心拍数、二酸化炭素排出量、酸素消費量の抑制を確認し、ガンや糖尿病、不妊症などの病気に効果的に働くということが確かめられているそうです。
世界に先駆けてヒト・レニン遺伝子(高血圧の原因である酵素)の解読に成功した、筑波大学名誉教授で遺伝子の研究をされている村上和雄氏は、「通常の人間の遺伝子で働いているのは全体の5%~10%に過ぎない。40年近い研究生活の結論として“人の想いが遺伝子の働き(オン・オフ)を変えることができる”と確信するようになった」と述べています。
先日、佐藤初女さんという90歳の女性の方の講演会へ行ってきました。ご自身の病気の体験から、薬に頼るのではなく、毎日の食べる物が重要であると日々の生活を通して伝えていらっしゃいます。心を病んだ多くの方々が初女さんの元を訪れ、食事を共にすることで癒され、心を開いていくというのです。初女さんは、食材のいのちを生かし感謝していただくことで健康に繋がると、一見面倒に思われることに対しても惜しみなく手間暇をかけます。梅干にする梅を干す際にも一粒一粒がまるで子どものように丁寧に扱います。おむすびを握る際は美味しさを損なわないようラップやホイルではなくタオルで包むといいます。お米の水加減も何カップではなく、その時々の状態を確認しながら決めるといいます。そして「私にとって生活すべてが『祈り』です」という言葉が印象的でした。
今、世界中のあらゆるところから日本のために祈ってくれていると聞きます。私たちも身近なことに『気持ちを込める』ことを意識するだけで何かが変わってくるのではないかと感じます。そして重要なことは、『どういう想いを込めているか』ということだと思います。これは結構曲者で、自分自身は「よかれ」と思ってやっているつもりでも違う期待を含んでいる可能性や自己欺瞞、無意識による自動反応の場合があるのです…
たかが『心の中のこと』ですが、そういうことを如実に教えてくれるのが入居者の方々です。今思えば、『祈り』は純粋に辿ってゆくと『感謝』に繋がるのだと、関わった方々から教わっている気がします。生き方を通して太陽のようにじんわりと暖かく、時には北風や嵐のように(笑)体現してくださいます。ありがたいことです。
『祈り』という一見前時代的なものが、重要な時代になるのではないかと予感しています。

15:16 | Posted by admin

【私にできる事】   とちの実 仲座

2011年06月23日 | とちの実

どうも、とちの実の仲座です。
皆様にこのどっこいしょが読まれている頃には、あの恐ろしい震災からもう3ヶ月あまりが経っているのでしょうか。
地震後は今までよりも一層強く、この今という瞬間を感じられる自分の命や温かくて美味しいご飯、雨風がしのげる家、私を支えてくれている大切な家族や友達、恋人が無事に生きている、温かい入居者様や職員達がいるというだけで本当に感謝の気持ちと幸せを感じます。また、だからこその恩返しだったり、何か役に立っていきたいと思います。とは言っても大それたことはできませんが、私自身できる事から始めて、それがなんらかの形になって誰かの笑顔に繋げられたらと思います。
あと、もう一つ強く感じた事。。。
それはやっぱりこの世の人生何が起こるかわからない事です。
ならば後悔しないような生き方を!と考えてみましたが、私の場合、自分の事だけでいっぱいになりがちなので(;д;)、身近な存在の人達にもっと優しく接する事や離れて暮らしている家族に対してもこまめに連絡を送るという初歩的な事が私にとっては悔いの無い生き方に繋がっていくなと感じました。
また、とちの実には人生の大先輩がたくさんいらっしゃるのでそれだけでもすごく心強いです。そんな皆さんと1日1日を楽しく笑って大切に過ごしていこうと思います。
どうか皆様の1日1日が幸せなものでありますように。。。

14:06 | Posted by admin

【初めて作ったすいとん】   つげの実 川端

2011年06月14日 | つげの実

こんにちは。入居者さん達と生活し始めてから大分経ちました。その間、色々なイベントにも参加でき楽しい思い出が出来ました。
普段、音楽を聞いて歌を歌ってくれたり冗談を言って笑わせてくれたりします。
スタッフの体調を気遣って声を掛けてくださることもあり、そういう時には本当に嬉しく思います。
先日は、夕食にすいとんを作る事になりました。私は作り方がよく分からなかったので、入居者さん達に教えて頂きながら協力して作りました。みなさん、昔はよく食べたのよ、と色々昔のお話を聞かせて貰いました。野菜を沢山買ってきて、美味しく頂きました。
つげの実での日常生活を皆さんと協力して送っていきたいと思います。
これからも色々なイベントに入居者さん達と参加できるのを楽しみにしています。宜しくお願いします。

01:31 | Posted by admin

【日本に来てよかった。】   ぶなの実3F ジョン

2011年06月03日 | ぶなの実::ぶなの実3F

こんにちは。 韓国から参りました。ジョンジンジュと申します。 名字がジョン、名前がジンジュです。
高校の時から日本のドラマやショープログラムを見ながら日本に関心を持つようになりました。その関心がますます大きくなって日本で住みながら新しい経験をしたくて、ワーキングホリデービザを取って現在日本で生活しています。(ワーキングホリデービザは1年間日本で働きながら日本文化体験ができるビザです)
韓国の大学で社会福祉を専攻して私の専攻に役に立つ事をしたいと考えて、日本で社会福祉の方で仕事を探し始めました。日本へ来て、3ヶ月以内に仕事を探すことができなければ、そのまま韓国に帰ると心に決めていた2ヶ月目にぶなの実に採用されて、ぶなの実の家族になりました。それから、3ヶ月が経ちました。
会社でも外国人の採用は初めてだったそうで、日本語が上手じゃない外国人である私を採用してくれたということに本当にありがたいとともに、日本語を上手にならなくてはいけないなという負担もあり、心配が大きかったです。
日本語がうまく出来ないのに入居者さんと意思疎通が果してよくできるか・・・。 職員さんたちとの意思疎通はどのようにするか・・・。私が今、しっかり話しているのか・・・。 私の話が相手によく伝わっているのか・・・。自分自身の日本語の実力に対して心配がたくさんありました。
しかし、優しい入居者さんたちと職員さんたちのおかげで少しずつ適応している最中です。
意思伝逹においてよくできなくて息苦しくてその心をIさんに見せたことがありました。
Iさんに 「私の日本語、おかしいですか?私が日本語で話せば相手が分かってくれません」と言ったら、Iさんは「全然おかしくない。自信を持って話して! 私は日本語が上手だと考えながら上手な振りをして!相手がよく聞き分けなければあなたが韓国語勉強しなさいと言って!」とアドバイスして下さいました。真剣に相談に乗って下さったIさんの話に大きな勇気と励ましを受けました。
最初の頃は、私に「あなた誰? 」と入居者さんが聞いていましたが、今は「あなた韓国人?」と私の存在を覚えて下さり、「ジョンちゃん」と親しく呼んで下さる入居者さんもいらっしゃって楽しく仕事をしています。
日本に大震災があった後、一緒に暮していたルームメイトや日本に住んでいた韓国人の友達が全員、韓国に帰ってしまい、私は一人になってしまいました。
韓国にいる両親と友達は毎日何度も電話して「早く韓国に帰って来て」と言いながら心配して、韓国に帰らなければならないか、どうすればいいか、毎日悩みの連続でした。
日本へ来るために3年間とても悩んで、日本へ来て日本の生活を楽しむことができるようになったのに。韓国へ帰らなければならないというのがとても悔しくて惜しくて、韓国で心配してくれる知人たちと両親には、「時間が経ったら日本の状況がよくなるかも知れないから、日本でもうちょっと状況を見守る事にしました」と伝えました。
一人で悩み過ぎて、結論が出なくてとても落ち込みました。
ある時、Nさんに 「憂鬱な時はどうすればいいでしょうか? 」と聞きました。Nさんは「どうして憂鬱なの? 彼氏がいないから? 」と(笑)。 Nさんのその言葉に私はとても笑いました。「違いますよ」と答えたら、今度はNさんが「家族が会いたいから? 」と言いました。 本当に私の心を読まれているようでハッとしました。私は「はい、どうすればおいでしょうか? 私、韓国に帰ってもいいですか? 」と聞いたら、Nさんが「それでは私が寂しいよ」と答えて下さいました。
落ち込んでいる時は、入居者さんと話してみると、予想できない返答にビックリし、楽しくなります。誰にもできなかった悩みを入居者さんたちにはできました。私は入居者さんたちに頼っているようです。入居者さんたちに精神的に多くの助けを受けながら、日本の生活に適応していってます。こんなに温かい人々と会えて、本当に幸せだと思います。
例え国籍は違い、お互いに話す事を全て理解することはできないのですが、心と心は通じるということを感じることができました。
3ヶ月間ぶなの実で働きながら、一日一日があっという間に過ぎました。私にこんな機会を得たことに感謝して、これからもぶなの実で入居者さんと一緒に毎日毎日楽しい経験ができたらと思います。
日本に関心がなかったら、日本へ来なかったら、この会社を見つけて履歴書を送らなかったら、皆様とのご縁はなかったでしょう。
偶然なのか必然なのか、ぶなの実で仕事をするように、大切な人々に会えました。
1年という短い期間、ぶなの実で大切な思い出をたくさん作って韓国に帰りたいです。そして、日本で仕事ができるよう手続きをして今後も日本で働けたらと思っています。
そのことがはっきりするまで、今日も明日も、いつも頑張ります。
これからもよろしくお願いいたします。

15:48 | Posted by admin

【心を癒すもの】   ぶなの実1F 鈴木(佳)

2011年06月03日 | ぶなの実::ぶなの実1F

これを書いている時点で、震災から二ヶ月経ちました。四月末から精神的にも少し落ち着いてきた…かな。
旦那の実家は宮城県です。母親と連絡が取れない日々が続き心ここにあらずでした。無事だったものの続く余震で、自宅でもホームでの夜勤中も、テレビも消さずに過ごす日々が続いていました。
「出先で地震がきたら、、、」という恐怖にかられ、仕事以外、外出もせず引きこもる日々。
「く~さ~る~~!」…完全に腐ってました。腐敗デス。
さすがに「こりゃ、いかん!」と気づき、四月末に代々木公園なう。自然とお友達に。
するとどうでしょう!震災などなかったかのように公園を満喫している「人!人!人!」…「? そんなものなのか?」と、テンション下がる。
でもね、一ヶ月以上ぶりの外出。人の波にのまれて下がっている場合ぢゃ、ないっ!
反撃!
ってわけで、ワインを二本弱空け、気づけば辺りは真っ暗。「肌寒い=風邪」オフコース。
だけど大人の特権、昼間から公園で青空酒場。友達も合流。ぽっかり空いた心はワインで満たされ(笑)癒される。
この日を境に外に出始め、ワイン片手に次の週も代々木公園なう。
ふと気づく…「自然の驚異に恐怖していたのに、その自然に癒される」なんとも理不尽な。
ところが、一人でいても癒されないわけですよ!旦那がいて、友達がいるから私は癒されるのです。自然と人とコミュニケーションをとる事が、私にとっては癒しにつながる。
音楽とワイン(笑)があればなおさら。
心と体を癒す時間がなければダイレクトにひびく介護職。
休日は充実させないと。

15:47 | Posted by admin