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【瞑想】   つげの実アパート 礒田

2011年06月03日 | つげの実アパート

グループホームでの私たちの仕事は、入居者の方々を深く知っていく行為。
言葉の裏側にあるその人全体を見てゆく・・・
なぜ今立ち上がったのか?何を探しているのか?今日の精神状態ではこれができなかった。
今日は食べる量が少ないのはなぜか?お腹の張りはいつもと違うのか?そろそろ外へ出るかもしれない。この話は以前出てこなかったのに思い出している。新聞はどこまで読めているのか?テレビのどの話に反応しているか?この人には敬語を使うときがある。包丁で切るときの癖がある。指先の感度がいつもより鈍い。今日興奮して眠れないかもしれない。この人の目の前に広がる景色はどうなっているのだろう?どういう想いで生きてきたのだろう?・・・
深く知ろうとする過程で、自分の側面を発見することがある。
いわば、鏡として見せてくれる存在・・・
今、自分はなぜこの対応をしたのか?なぜこの人の言葉に反応してしまうのか?・・・
そして辿り着くのが、自分の中の『正しさ』という価値観。
その『正しさ』を通して人を裁いていることに気付く。
裁くことからでは解決しないと、体を張って伝えてくれる。
もしかすると、いのちをかけて訴えているのかもしれない。
グループホームでの私たちの仕事は、瞑想に似ている。

15:15 | Posted by admin

【あっという間】 とちの実 西田

2011年05月23日 | とちの実

こんにちは、とちの実の西田です。
去年の今頃、はじめましてとどっこいしょで挨拶をさせていただき、それからもう1年。どっこいしょも3回目。あっという間の1年でした。至らぬことが多いながらも、とちの実という場所にだいぶ馴染んできたように思っています。
去年はみんなで川越に一泊旅行に行きました。初めてのマンツー外出は緊張で胃と心臓が痛くなりました。夜勤は毎回眠いです。献立決めは苦手です。お天気の日のお買い物は幸せです。笑ったり怒ったり、まだまだ一年ですが、色んなことを経験しました。
あたりまえのことですが、入居されている皆さん、スタッフの皆さん、ご近所の皆さん、とちの実に関わるみんなの生活の一部が重なり、そのすべてでとちの実という場所を作っているのだと感じます。そんななかに私という存在も加われているのかな、と思うとちょっと面白くて嬉しく思う最近です。
今年はどんなことがあるのかな。
楽しいことが多いといいな。
大震災があり、胸を痛めることの多いこのごろですが、とちの実のみんなの変わらぬ笑顔に元気をもらっています。荒波を越えて生きてきた人生の先輩方は強いです。
焦らずマイペースにこれからもみんなと日々を過ごしていけたらと思います。
2年目もがんばるぞー。

14:05 | Posted by admin

【床の工事に伴いお花見に】   つげの実 久能

2011年05月14日 | つげの実

皆様こんにちは。つげの実の久能でございます。
つげの実では床の張替え工事に伴い、飛鳥山公園に皆様方とお花見に出かけてまいりました。残念ながら入居者様全員が参加とはまいりませんでしたが、車の手配と仕出し弁当持参で満開の桜を鑑賞しながらのお食事が楽しめちょっとした遠足気分が味わえたかと思っています。
今年は工事の為の外出という色合いが強かったのですが、これを機に毎年の恒例行事として全入居者様がご参加出きるようにしていきたいと思い、その為には皆様の身体能力を出来るだけ緩やかな下降線を描けるような支援をして参りたいです。

01:30 | Posted by admin

【5月です。】   ぶなの実1F 木村

2011年05月03日 | ぶなの実::ぶなの実1F

白い桜から緑の葉桜に変わる季節。風が気持ちよく、葉と葉の間から漏れる日差しの揺れる影が、初夏を感じさせます。
テレビ番組も衣替えが済み落ち着いてきました。
テレビと言えば出演者。タレント、俳優、芸人、その他。
そんな中で気になるのが、消えていた芸人「ヒロシ」です。
モテそうなホストスタイルに身を包み、自身の日常や失敗談を自虐ネタにし、モテない男をアピール。矛盾してます。
「ヒロシです・・・僕のサドルがありません!!」と、私は「えっ!サドルがないの?」まっ、そんな状態、想像しますよね?
・・・大笑いです。
ネタ終わりに「ヒロシです・・・ヒロシです・・・ヒロシです・・・」と、切なく消えていく声。その頃になかったキャラでブレイクしたのですが、波に乗っている途中で船から落ちてしまい、消えていきました。
それが最近、ちょくちょくテレビで観る事が多くなり、以前勤めていた会社を退職する時に「ヒロシ」のDVDをプレゼントされた事を思い出しました。
改めて「ヒロシ」が売れなくなってしまった時期を乗り越えて、芸人を続けていたんだな~と、ちょっと嬉しかったり、このままリベンジ出来るかと思ったり。
芸を仕事にしている人は自分で幕を閉じない限り、ほとんど引退がありません。でも全ての人にも引退はないと思います。仕事を引退しても人生が残っています。
ここの入居者さんも今、人生という仕事を毎日しています。
その仕事が楽しいものでありますように・・・

15:47 | Posted by admin

【心と脳の不思議】   ぶなの実3F 西村

2011年05月03日 | ぶなの実::ぶなの実3F

私のケアスタッフとしての始まりは、デイサービスの認知症フロア勤務でした。
そこは個性豊かというよりは個性全開の場で、ご利用者に楽しんで頂かなくてはならないのに我々スタッフが楽しませて頂いたというか、驚きと感動の日々でした。
その中で、Tエさんは町内の婦人部長を長年務め、明るくお茶目で褒め上手な83歳でしたが、かなりすすんだ認知症であり暴力行為がありました。
食事介助の際はスタッフと正面を向き互いの膝と膝を合わせて座り、Tエさんの意味不明な話しを傾聴しながら素早くスプーンで食物を口へ運び、私が少しでも目線を逸らそうものなら、Tエさんから蹴りが入ります。これが痛い!、すごぉ~い力です。
入浴もこれしかり、一人のスタッフがTエさんの両手をにぎり、もう一人が蹴られぬように避けながら身体を洗うのですが、この時ほど運動神経が悪くなく良かったと思ったことはありません。そんなTエさんも時々他のご利用者やスタッフを褒める事があり、私には「お姉ちゃんキレイ、ほっぺがツヤツヤ、ピンクでキレイ」と。顔ではなく肌を褒めるところがニクイ! 見るところは見ているのです。
ある時、テーブルの上に置いていた女性週刊誌の数ある見出しから〔恨み〕〔怨念〕という字を指差し「うらみ」「おんねん」と読み上げ、「いやだねぇ~」と発言。歌集の中のひらがなは音読しなかったのに、こんな難しい漢字を読むなんて驚きでした。
数あるエピソードで深く印象に残っていることがありました。それはある昼食後のことです。皆さんと少し離れた場所で、男性利用者のAさんと仲良く会話をしていたのです。
Aさん 「いや~、だからね」「こういうことだとねぇ」「ねぇ~」
Tエさん「そう、そう」「あなたの言う通り」「ホント!」「ホント、そう」と、内容の無い話しなのですが、愛想笑いまでして相手に合わせ、優しく相手を気遣う発言をしていたのです。ご自分の子供の顔や名前を忘れても人を気遣う心を忘れていないことに、人間の心と脳の不思議さを思わずにはいられない出来事でした。
そしてここ、ぶなの実においても感動の日々は続いています。(そのお話しはまたいつか)

15:47 | Posted by admin

【矛盾】   つげの実アパート 礒田

2011年05月03日 | つげの実アパート

「好きな言葉は何ですか?」と問われた際に、私は『矛盾』という言葉を挙げます。
私が中学生の頃に出会った言葉です。その当時、週間少年ジャンプという漫画を欠かさず読んでいた私は、連載中のある漫画にハマっていました(笑) その漫画のエピソードで初めて知ったのですが、辞書には・・・
昔、中国の楚の国で、矛(ほこ)と盾(たて)とを売っていた者が、「この矛はどんなかたい盾をも突き通すことができ、この盾はどんな矛でも突き通すことができない」と誇ったが、「それではお前の矛でお前の盾を突けばどうなるか」と尋ねられて答えることができなかったという「韓非子」難一の故事から、二つの物事がくいちがっていて、つじつまが合わないこと。・・・となっています。
この話を漫画の登場人物が絡んで展開していくので、私の中では強烈なインパクトと共に私を魅了した言葉なのです。オタクですね~(笑)当時の私は、この世界は矛盾に満ちていると感じていました。自分の存在そのものが矛盾しているようでした。
平和を願いながら争いは絶えず、健康を願いながら不健康な生活を送り、自由を願いながら自らの価値観で縛ってしまう…キライ・キライもスキのうちもそうですね(笑)
現在は、この『矛盾』を超越したところに真実というか真理のようなものがあるのではないかと思っています。
矛盾が矛盾でなく、大きな流れの一部だと受け取ることができた時、山から見下ろす景色のような爽やかな新しい感覚に感動しました。でも、まだ山は高く聳え立っています…
自分がわからなくなり不安を抱え、なんとか安心を求めようとする行動が、余計不安を膨らませてしまう…そんな入居者の方々の『矛盾』も一緒に味わい寄り添うことで超越してゆけたら…と思っています。
人間の営みは矛盾だらけです・・・皆さんの好きな言葉は何ですか?

15:15 | Posted by admin

【東北魂で頑張ろう!】  とちの実 村松

2011年04月23日 | とちの実

私の父の生まれは岩手県宮古市です。今回の東北関東大震災で、父の兄妹たちが震災・津波の被害に遭いました。そして私にとって従兄のお兄ちゃんやお姉ちゃんたちも同じく被害に遭いました。通信手段は寸断されていますが、ネットで安否確認が出来ました。一時は叔母夫婦の安否が1週間以上経っても分からず気が気ではありませんでした。
私自身は4人兄弟で、私が高校生までは家族全員で毎年夏休みには宮古市へ帰っていました。宮古市は海や山、川があり自然豊かな場所です。夜は夏でも満天な星空…幼い時に川で河童を見たことがあります(笑)!?本当です! 特に海は浄土ヶ浜という所が素晴らしく綺麗であります。秋は秋刀魚、冬は新巻鮭…また自然豊かな宮古市に戻れると信じています!
今回の地震でとちの実の入居者さん、スタッフは元気です!今更ながら、当たり前のことが有難いということ、本当に色々なことに感謝感謝です。微力ながら今自分ができること、これから何が大切なのかを考えて活きていこうと。東北魂で頑張ろう!
この災害で犠牲になられた方々に対し、深くお悔やみ申し上げます。

10:39 | Posted by admin

【もうすぐまる2年経ちます・・・】   つげの実 宮松

2011年04月14日 | つげの実

私がつげの実で働き始めまして4月半ばで、まる2年経とうとしています。
この仕事をしていますとある意味24時間営業とでもいいましょうか、曜日間隔がよくわからなくなってしまいます。
そしてなぜか月日が経つのがとても早く感じます。特に一ヶ月間が本当に早く感じます。ですので年をとるのも早く感じることになります。(泣)
なぜなのでしょう・・・。
ということで、ここで初心を少し振り返ってみようと思います。が、しかし正直言いまして一番最初のころの記憶があまりよみがえってこないのです。あまりにも一生懸命に業務に取り組んでいた為か(笑)ただただ必死だったのだと思います。(チーフに怒られていたのはちょっと覚えています(笑))
まだまだだな~、ここの声掛けはちょっと違ったかな?、利用者のかたに対してこう言って良かったのかな?などと、後になって気付くこともたくさんあります。この先、つげの実で働いている職員とともに、このように悩みながら、考えながら話し合い、共に成長していく事ができたらと思っています。

01:30 | Posted by admin

【「3月のぶなの実」】   ぶなの実1F 佐藤

2011年04月03日 | ぶなの実::ぶなの実1F

「よっぱらったふ~りし~てかっぱらったよ~♪」
「ほら、歌ってないでこっち手伝って!あなたも大きな皿を持って来て」
「はい、何でも言いつけて下さいね。これはこれ!あれはあれ!って言われないと出来ませんから!
何でこんな馬鹿になっちゃったんだろぅ~!この馬鹿女!!」
「あら、あなた、そんな風に自分の頭を叩いちゃダメじゃない!あなたは馬鹿なんかじゃないわよ。ね、魚の火を見ていて頂戴」
「はんにゃ~は~ら~は~だ~、ほっかいど~は、さーむーい~♪」
と、般若心経の替え歌を歌いながらRさんは食器を出します。
ぶなの実Bユニットでは、当たり前の調理の光景ではありますが、こうしてそれぞれに何らかの役割があり協力して仕事をしている事というのは、やはり元気でいる事に繋がるのだなと実感しています。
以前の僕ならば、老後は身の周りの事は全て他人にやってもらい、好きな時に起きてワンカップ大関片手に近所の公園をフラフラするような爺さんになりたいと思っていましたが、今は年をとってもある程度の仕事をしたいな、と思っております。
Sさんは毎日の家事を「こんなのは仕事じゃないわよ」なんて、頼もしい事を言います。ならば、仕事というのはどういう事なのかな、とちょっと考えてみました。
一般的に仕事と言えば職業について報酬としてお給料をもらう事、というイメージかと思いますが、金銭が発生しなくても無償の仕事としてボランティアや家事があります。そういった活動も本当に無償なのかと言うと、そういうわけではなく、知識であったり感謝をされる事であったり満足感や達成感であったりとお金ではない、人それぞれの何かを得ている筈です。仕事というのは、何かを得られる(生み出す)生産的な活動の事だと推測します。
仕事をしないと、これらの何も得られなくなってしまうという事になりますので、それは、とても怖い状態だと思います。だから僕は年をとっても、ある程度は自分なりの仕事をしていたいなと思い、ぶなの実の入居者の元気の秘訣を少しだけ、教えて頂けました。
余談ですが、グループホームの仕事も、「お金だけでは得られない報酬」の要素が強いかと思います。
実際にお給料は安いですし、その上で毎日一生懸命に働き夜勤もやるなんて超人にしか出来ない所業です。
しかもそれを何年も続けていく事は本当に至難の技、達人の域とも言えます。同時に尊い事でもあると思います。
スタッフそれぞれに、この仕事を続ける理由を見つけて貰えればなと思いますし、私も一緒に探していければと思っています。
じゃあ私は見つけたのかと言うと、まだまだ途中ですが、先日、Rさんが般若心経の替え歌を唱えると、Tさんも負けじと、何やらお経を唱え始め「あら、あなたお上手ねぇ。ふふふ」と、お互いのお経を称え合う光景が何とも可笑しくて、まだやめようと思わないなぁと漠然と考えていました。何て事の無い理由で恐縮ですが。
3月のぶなの実Bユニットにはお経ブームの波がきています。

15:46 | Posted by admin

【皆さん、お元気でおられますでしょうか?】   ぶなの実3F 大和田

2011年04月03日 | ぶなの実::ぶなの実3F

3/11未曾有の東日本大震災が起こりました。入居者様やそのご家族様、スタッフやそのご家族様、身内に被災地のご家族様がおられる方、無事だったでしょうか?本当に、身も凍るような出来事でした。
でも未だに、家族と再会出来ない方や、行方不明者も多数いて、心が痛む想いです。幸い、ぶなの実の入居者様は無事で私もホッとしています。ですが、一週間経過した現在も未だに余震も続いており被爆の危険性もあり、恐怖と不安な日々が続いています。
地震後のある日、Sさんが私に言いました。
朝食時、「私だけこんなにお腹一杯食べて、被災地の皆さんは何も食べられないのに…いいのかしら…」と、涙を流しながら召し上がっていました。今までに当たり前の様にあった、食べ物もあり、水もあり、電気も通い何不自由のない生活があった事の意味を、改めて深く思い知りました。「守るべき者があると、人は強くなる」今、日本中の人が助け合って、一生懸命に生きていこうとしています。現在のぶなの実もそう、皆力を合わせて頑張っています。
3/14にAさんの誕生日会が中止になった分も、実現された日には最高の1日にしたいと思っています。
この記事が皆さんに読まれる頃には、日本中の方々が、1日も早く安心して生活できる様に、この想いがいつかきっと笑顔に繋がります様に、祈っています。

15:46 | Posted by admin