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【北風と太陽】  とちの実 清水

2021年09月23日 | とちの実

毎日、暑い日が続いておりますが、皆様におかれましてはいかがお過ごしでしょうか?
とちの実では、特に「熱中症」が心配される時節でございます。
ご入居者様は、皆様、ご高齢であり、季節の認識が出来ない方もおられる中、私共は、毎日、あれやこれ、と、思考を凝らし、冷房で寒がり厚着される方々に、イソップ物語の『北風と太陽』の如く、どうしたら上着を脱いでくれるのか?と奮闘中でございます。
「手っ取り早く物事を半ば強引に進めてしまおうとするよりも、ゆっくり着実に行う方が、最終的に大きな結果を得ることが出来る。また、冷たく厳しい態度で人を動かそうとしても、かえって人は頑なになるが、暖かく優しい言葉を掛けたり、態度を示すことによって、初めて人は行動してくれるという組織行動学的な視点もうか
がえる。」これは、『北風と太陽』の教訓ですが、果たして、とちの実の手強い御大方に、それが通用するのか、、まだ、しばらく奮闘は続きそうです。
暦の上では秋ですが、まだまだ暑い毎日です。夏バテなどなさいませんように、お祈り申し上げます。

09:49 | Posted by jizai

【水害に見舞われて。】  とちの実 倉島

2021年08月30日 | とちの実

6月末日、早朝に大雨が降った日に一階が半地下になり、入り口がスロープになっているとちの実では床上浸水が起きてしまい、それによりエレベーターは故障し、復旧には一ヶ月程かかるであろう。との事。
床は汚染し、皆様で集まり食卓を囲む事が出来なくなってしまいました。
2階の狭いスペースで数人づつ食事を摂り、足の悪い方は階層の移動すら叶わない状況。
いくら天災とは言え不便を強いてしまう大変心苦しい期間を過ごしました。
今では洗浄、修復も終わり、いつも通りの生活に戻っています。
いつも当たり前のように使っていた物、接していた人の本当の大切さは失って初めて気付かされる物なんだなと改めて思う出来事でした。

22:25 | Posted by jizai

【ニュースの記事より】  とちの実 小谷野

2021年08月10日 | とちの実

6/8にyahooニュースでこんな記事を読みました。『エーザイなど共同開発のアルツハイマー病治療薬
世界初 米FDAが承認』
東証1部でもエーザイの株が買えなくなるなど、話題になったニュースです。
記事の中で『脳内に蓄積し、アルツハイマー病を引き起こすとみられる物質を除去する効果があるとされている。』とありますが、病を引き起こす物質ってなんのこっちゃ?と思いませんか?

認知症の種類は約70種類あると言われていますが、代表的なもので
『アルツハイマー型認知症』『レビー小体型認知症』『脳血管性認知症』
の3種類となります。

アルツハイマー型とレビー小体型の症状は非常に似ており、1995年に違う種類の病であると提唱されましたが、一般的に知られるようになったのは15年ほど前になるかと思います。
アルツハイマー型認知症は脳細胞のニューロンに特定のタンパク質アミロイドβ が付着し脳細胞が死んでしまう事で、認知症の症状を引き起こされる事になります。

脳細胞は復活しないので、どうなんだろう?と思っていたところ。後日に別の記事でMCI=軽度認知障害(認知症に至る前段階)やごく初期の方に対して2019年に治験を行われていましたが、中間解析では有効性は認められず、治験は中止になっているようです。ただ、特定の物質は50%~70%の減少が認められたようで、再解析し2020年の7月承認申請が条件付きで認定されたようです。
今回のニュースではアメリカ食品医薬品局(FDA)が条件付きで認定をしたことで大きく報道されました。
日本では厚生労働省に申請をしているようで、年末には結果が出るようです。
ただ、どうも色々とゴタゴタしており今後どうなるか分からない状況となっていますが、治療薬となればアルツハイマー型認知症は治療できる病となるので、そこは期待したいところです。

参考資料
https://news.yahoo.co.jp/articles/7aa3998a2591812a0d58872529ee981db0539f8c
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20210608/k10013072991000.html
https://www.asahi.com/articles/ASP685H86P68ULBJ00S.html

08:35 | Posted by jizai

【命の価値】  とちの実 渡邉

2021年06月10日 | とちの実

誰もが耳にした「何歳まで生きたかは重要ではない。いかに生きたかが重要だ」という言葉がありますが、日常の生活でいつもいつも意識しているわけでは無いと思います。身近な人が病に苦しむ、突然の事故や災難にみまわれた時などに考えさせれ、自分自信も棚に上げて過ごしてしまいがちな事だと思います。
私がかれこれ8年の間、毎日のように通う道沿いに古いさくらの木が一本あります。
かなりの樹齢と思える老木、または、病におかされた為なのか、幹はボロボロ状態、薄皮一枚のような部分もあり、今にも倒れそうなので添え木に支えられています。
春のおとずれにはいつもより気にかけてみてしまいますが、毎年感心するような、きれいな、花を咲かせています。
なぜか今年はこのさくらの木が「まだまだ元気だよ」と声かけてきたように感じ、そしてそれがとちの実で過ごされているAさんの様に思えて、立ち止まって見てしまいまいました。
Aさんは、昨年の11月下旬ごろから意識が低下し、食事を取れない状態となり、薬さえも飲めなくなりました。その上、血圧が上昇し、経皮吸収型製剤での処置や、点滴の日々が経過、回復が認められない事から、担当医師も脳血管障害の影響が一番強いと判断され、ご家族と相談して延命処置はされず、自然のままにという事になり生死をさまよいました。
暗いお正月になるのではと思っていたのですが、徐々に元気をとりもどされ、元旦にはおせちを召し上がる事ができました。ミキサー食ですが、色とりどりの豊富な食材と献立で食べきれないほどの量がありましたが、Aさんは「美味しいね」「すごいね」とほとんど召し上がりました。
私は「Aさん、ほんと元気になってよかったよ、“あけましておめでとう”が言えないかと思ったよ」と言うと、Aさんはいつもの口調で「そうだよね、ほんとよかったよ」と言いながら満面の笑みを浮かべました。
Aさんは、これまでにもたくさんの病気をかかえ、たくさんの服薬と、食事制限、入退院を繰り返し身体は計り知れないダメージを受けている方です。昨年末は、私達も覚悟を決めなければと思うほど衰弱されていました。
しかし、本当に驚くほどの回復をみせてくれたAさんの生きる力に関心させられました。
その力の源は、これまで生きてきた生活の中から生まれたパワーではないかと思いました。
昔のご様子を思い出し、新人スタッフにも「Aさんはこんな事やあんな事、こんなんだったんだよ」と自慢話の様に、つい話していました。
今は、毎日元気な「Aさん節」を聞くことが出来てうれしく思います。
これからの貴重な時間、Aさん自身が「天寿を全うできた」と思える様にAさんに必要な事、Aさんが望んでいる事、できるかぎり理解してご支援させてもらいたいです。

17:26 | Posted by jizai

【お鍋で炊いてみよう】  とちの実 中島

2021年05月10日 | とちの実

「八人姉弟の長女で何でもやってきた。畑やらお蚕やら・・・」といつも仰るAさん。
今日は当時の食事作りの話になり、昔はやはりカマドでご飯を炊いていたと伺いました。手順を伺うとなんとなく覚えていらっしゃる様子だったので、「じゃあ今日はお鍋で炊いてみませんか?」と私が提案をすると乗ってくださいました。
じつは私はとちの実に来るまで、お鍋でご飯を炊いたことなんてありませんでした…が、これがとても美味しいのです。
その時の様子をご紹介したいと思います。
ファイル 523-1.jpgファイル 523-2.jpgファイル 523-3.jpg
ファイル 523-4.jpegカレーはみんなで作りました。
なんて楽しいのでしょう!
皆さんもたまにいかがでしょうか?
 (ちなみに写真のお鍋は15年くらい使っています)

11:03 | Posted by jizai

【春の予感】  とちの実 清水

2021年04月10日 | とちの実

 立春も過ぎ、暖かい時節になって参りました。皆様におかれましては、健やかにお過ごしの事と、お喜び申し上げます。
今年に入り、新たに緊急事態宣言が発令され、早くも3ヶ月が過ぎようとしています。なかなか、収束の目処がたたずに、ご家族の皆様には歯痒い思いをされている事と思います。
私共職員一同、今まで自然に出来ていた行事や、日中のお散歩、お買い物等、ご入居者様の楽しみも奪われ、とても心苦しく感じております。
 そんな中、とちの実では、コロナなんかどこ吹く風で、それぞれ穏やかにお過ごしになられています。先日は、恒例の朝の合唱!?の時間に誰が教えるでもなく、「ひなまつり」を合唱されており、何となく、冬が過ぎ、暖かくなって来ましたので、季節を感じてお歌いになられたのかと、驚きました。それぞれに歌に込められた思い出があり、ふとしたきっかけで記憶が蘇る。そして、その頃の背景や情景を懐かしむ。「私、この歌歌うと、兄弟を思い出して涙が出ちゃう」そんな感慨深い早朝6時のひとときでした。近隣の方々にご迷惑にならない程度に、これからも合唱していきましょう。
翌日、ちらし寿司を囲み、ささやかながら、ひな祭りパーティーを催しまして、皆様は、少年、少女の様な笑顔でお祝いされていた事でしょう。
歌は世につれ、世は歌につれ。

春とともに皆様の上にも幸せが訪れますようお祈りいたします。

17:28 | Posted by jizai

【終わりの見えない緊急事態宣言の中で。】  とちの実 倉島

2021年03月30日 | とちの実

入居者の皆様とのお散歩やお買い物が困難になり、幾月経ったでしょう。
運動量が減り、体重が増加してしまった方。
「今は夏?冬?」と、気温による季節感を感じられなくなってしまった方。
何より、屋内に居続ける事の閉塞感と、弊害を挙げてしまえばきりがありません。
そんな中、1月末日。東京でそこそこの降雪がありました。
一人二人と気付き始める入居者の皆さん。
「粒が大きくなってきたね。」「キレイねぇ。」と盛り上がりました。
最後には皆「雪止んじゃったね。」と寂しそうな様子。
隣家の花壇のお花や公園の木々を見て楽しんだり、「今日は肌寒いわね。」
「お天気が良くて気持ちいいわね。」と一喜一憂したりと、以前と変わらない日常の刺激を早く皆様と一緒に感じたいとつくづく思う今日このごろです。

17:26 | Posted by jizai

【コロナ禍の中での年末年始】  とちの実 小谷野

2021年03月10日 | とちの実

去年は新型コロナウィルスの影響がかなり響く一年になり、外出企画も行なうことが出来ませんでした。入居者様には不自由な思いを強いている中での年末年始です。

とちの実では、年末年始の企画としてクリスマスからお正月、新年会を催すという流れになります。

クリスマス会は例年とそこまで変わらず、室内やクリスマスツリーの飾り付けなどを行い、飾ったものやツリーを見ながらあれやこれやと盛り上がりました。12/25の当日は食事にクリスマスらしくチキンとケーキを用意しシャンメリーで乾杯させていただきました。

ただ、お正月は例年であれば複数のご家族の方が面会に来られたりするのですが、今年は面会を全面禁止にしているので、少し寂しいお正月となりました。そんな中でしたが、お正月飾りや花のアレンジメントで会話が弾み雰囲気を楽しまれています。元日にはおせちを用意し、蓋を開けると「美味しそう」などの感想が聞かれました。
その後は正月らしく福笑いやカルタなどのレクリエーションで楽しんでいただきました。

1/9に新年会を催しました。昼食にお寿司を皆さんでいただいています。その後、皆さんとレクリエーションでテーブルテニスを行ったところ、普段であれば参加しない方も行われ、入居者様、皆さんで盛り上がりました。

ファイル 514-1.jpegファイル 514-2.jpeg今後もコロナウィルスの影響が続くと考えられますが、出来ることの範囲で生活に潤いを持っていただけれるよう支援できればと思います。

17:03 | Posted by jizai

【どんなひと?】  とちの実  渡邉

2021年02月25日 | とちの実

以前、とちの実の職員同士で、ロールプレイングによる食事介助をした時のことです。
当時のご入居者さん役をした私に、「そうそう、似ている」と周りの職員から言われた事があり少し嬉しい気持ちになりました。また、最近では夜間帯に少しテンションがあがって何度も覚醒されていた入居者さんの様子を真似て身振り手振りで申し送りした際に、「最近よくその様子あるよね」と言われ、自分なりに、その方の特徴を良く観察できていたのかなと思いました。
私達は「アセスメント」と良く口にし、それぞれの入居者さんの情報を得て、適切な関わりをもてているか?日々のアセスメント向上は欠かせないものだと課題にしています。
その重要さを特に実感するのは新人職員のOJT期間です。新人の対応を客観的に見ると、環境や、状況、背景など様々な事は見えず(知らず)、その時点の対応になっている事がありありとしており、改めて気付かされるのです。
新人にアセスメントの重要さを伝えながら思うことは、知り得ることで、視野がひろがり多くの理由を想像することが出来ると、いろんな関わり方で接することができると、自分にも今一度言い聞かせています。
しかし、アセスメントは、やはり容易なことではありません。様々な方がいる。目に見えていることだけでなく、その方の感情も、以前の背景などいろんな事が関係してくる。
入居者さん同士の対人関係の影響もあります。昨日は良かったことも今日はダメなこともあります。
人の心と身体バランスはいろんな要因でも変わってくる。でも、ずっと知り得ようとすることで、その方の人柄は理解できてくると思います。

アセスメントの技術は奥深く、日々訓練が必要だと思います。その方を知ることは自立支援にもつながっていくと思います。自然と身につける事ができれば、支援することが楽しくなるのではないでしょうか?うまくその方の支援につなげる事ができた時、喜びに変わると信じています。

08:38 | Posted by jizai

【人生の先輩方】  とちの実 清水

2021年01月28日 | とちの実

初めまして、とちの実、清水です。「どっこいしょ」初めての記事を書かせて頂きます。
 私が、とちの実にお世話になり、7ヶ月が過ぎようとしております。介護職に従事する事となり、右も左も分からぬまま、あれよあれよの間に時が過ぎ、今があります。
日々、ご入居者様と接している中で、人間の感情の部分に直接触れる機会が増え、自分自身の生物学的な本能を知る事にもなりました。実社会に居ると、このような直接的な感情を押し殺して日々を過ごしています。ご入居者様方を見ていると実にシンプルで、羨ましくさえ思います。綺麗な物は綺麗と、美味しいものは美味しいと、素直に表現出来る事、反対に、嫌なものは嫌と表せる事。だだ、忘れてしまうだけです。
 私が、とちの実に来て間もない頃、上司に「認知症状態の人達は、大抵の物事は忘れてしまうけど、感情は長時間残ります。」と教えて頂き、改めて、接し方に気を遣う様になりました。
コロナ禍の為、行動範囲に制限があり、思うように外出は出来ませんが、先日も近くの公園まで、短時間ですが、あるご入居者様とお散歩に出掛けました。その方は、久し振りに外の風にあたり、陽の光を浴び、「嬉しい~幸せね」と喜んでおられました。「嬉しい」「楽しい」「出来た」これらの感情を積み重ね、少しでも多くの幸せを感じて頂きたい。そう思います。

これからも、人生の先輩方に教えていただく事は山程あり、1枚も2枚も上手な方々との日々を精進し、お勉強して行きたいと思います。どうぞ、宜しくお願い致します。

17:24 | Posted by jizai