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【編集後記】  林田

2021年06月10日 | 編集後記

このところの夕立は、降り方が激しくて困ります。
このどっこいしょが印刷される頃には、梅雨も終了して暑すぎるぐらいの日々が続いていることと思います。
この気象の激しさは、温暖化のせいだと思うのですが、私たちの生活はどうでしょう。4回目の緊急事態宣言発出で、まるで青菜に塩をしたような状態になってしまってはいないでしょうか。
怒っても仕方ないのですが、緊急事態宣言が出ているのに、オリンピックを行うというのは、どうも筋違いなことをしているような気がしてなりません。オリンピックを行うことの重要さは理解しますが、だったら緊急事態宣言を取りやめるか、緊急事態宣言を出しているのならオリンピックをあきらめるか、どちらか選択してほしいです。
こんなことをするから、国民の安心安全が二の次だということがわかりだしてしまいます。
このような事態をはっきりと判断できる政治家が出てこないでしょうか。この前東京都議会選挙がありましたが、私は初めて白票を投じました。私の勉強不足ですが、今の私の心境です。
この梅雨空0のようにはっきりしない環境がいつになったらはっきりスッキリするのでしょうか。もう何十年も待っています。

17:28 | Posted by jizai

【心を汲み取る】  ぶなの実 内田

2021年06月10日 | ぶなの実::ぶなの実3F

ファイル 528-1.jpeg今回のどっこいしょではIさんについてお話をしたいと思います。
Iさんは2011年9月にご入居されました。入居したばかりの時は体調を崩して入退院を繰り返されていたそうです。そんなIさんも今年で96歳!今ではぶなの実の最年長です。
ですが、今でもお買い物に一緒に行って下さったり、料理もしてくださったり、洗濯物も畳んでくださったりと働き者のIさんです。
Iさんは失語症をお持ちになられておりますが、「そうですか」「困ったな」「はい」「わかった!」「まだ?」「そう?」など気持ちを伝えて下さいます。
そんなある日の出来事です。
普段はIさんがエレベータに乗った際にお声かけすると降りて来て下さるのですが、その日は頑として「いい!」とおっしゃって降りてきて下さらなかったのです。まずはいつものパターンで一旦4階に一緒に上がり、3階にてお声かけをする。「ダメ」と。次は2階に行き、またも首を振って降りてくださらず。1階でも同様でした。何度か繰り返しましたが一向にIさんは降りて下さらなかったのです。
さて、どうしようかと考えました。次にIさんにエレベータのボタンを押していただきました。何度か繰り返しているうちに「違うな~」「困ったな~」と私に不安な気持ちを伝えてくださるようになり、1階に着き、外に出た瞬間に「これだ~」と。不安な気持ちが一気に吹き飛んだのが私にも伝わってきました。心と心が通じた瞬間に胸が熱くなりました。
その日のお昼ご飯はラーメン!!チャーシューを買いに行こうとお誘いしました。そして、私がチャーシューを取ると、「なんだ、こんな物を買いに来たのか」といったような感じで「はっはっはっ」と大きな声で笑ってくださり、私もほっとしました。
Iさんがいつまでもお元気で過ごせるよう、私たちもコロナに負けず、頑張っていきたいと思っております。
お写真は夕食後に晩酌をされている時の物です。Iさんのこの笑顔にスタッフ一同癒されております。

17:27 | Posted by jizai

【命の価値】  とちの実 渡邉

2021年06月10日 | とちの実

誰もが耳にした「何歳まで生きたかは重要ではない。いかに生きたかが重要だ」という言葉がありますが、日常の生活でいつもいつも意識しているわけでは無いと思います。身近な人が病に苦しむ、突然の事故や災難にみまわれた時などに考えさせれ、自分自信も棚に上げて過ごしてしまいがちな事だと思います。
私がかれこれ8年の間、毎日のように通う道沿いに古いさくらの木が一本あります。
かなりの樹齢と思える老木、または、病におかされた為なのか、幹はボロボロ状態、薄皮一枚のような部分もあり、今にも倒れそうなので添え木に支えられています。
春のおとずれにはいつもより気にかけてみてしまいますが、毎年感心するような、きれいな、花を咲かせています。
なぜか今年はこのさくらの木が「まだまだ元気だよ」と声かけてきたように感じ、そしてそれがとちの実で過ごされているAさんの様に思えて、立ち止まって見てしまいまいました。
Aさんは、昨年の11月下旬ごろから意識が低下し、食事を取れない状態となり、薬さえも飲めなくなりました。その上、血圧が上昇し、経皮吸収型製剤での処置や、点滴の日々が経過、回復が認められない事から、担当医師も脳血管障害の影響が一番強いと判断され、ご家族と相談して延命処置はされず、自然のままにという事になり生死をさまよいました。
暗いお正月になるのではと思っていたのですが、徐々に元気をとりもどされ、元旦にはおせちを召し上がる事ができました。ミキサー食ですが、色とりどりの豊富な食材と献立で食べきれないほどの量がありましたが、Aさんは「美味しいね」「すごいね」とほとんど召し上がりました。
私は「Aさん、ほんと元気になってよかったよ、“あけましておめでとう”が言えないかと思ったよ」と言うと、Aさんはいつもの口調で「そうだよね、ほんとよかったよ」と言いながら満面の笑みを浮かべました。
Aさんは、これまでにもたくさんの病気をかかえ、たくさんの服薬と、食事制限、入退院を繰り返し身体は計り知れないダメージを受けている方です。昨年末は、私達も覚悟を決めなければと思うほど衰弱されていました。
しかし、本当に驚くほどの回復をみせてくれたAさんの生きる力に関心させられました。
その力の源は、これまで生きてきた生活の中から生まれたパワーではないかと思いました。
昔のご様子を思い出し、新人スタッフにも「Aさんはこんな事やあんな事、こんなんだったんだよ」と自慢話の様に、つい話していました。
今は、毎日元気な「Aさん節」を聞くことが出来てうれしく思います。
これからの貴重な時間、Aさん自身が「天寿を全うできた」と思える様にAさんに必要な事、Aさんが望んでいる事、できるかぎり理解してご支援させてもらいたいです。

17:26 | Posted by jizai

【コロナ渦での楽しみ】  つげの実 蔵田

2021年06月10日 | つげの実

ファイル 526-1.jpeg第1回目の緊急事態宣言が1年前に発令され、約1年後に3回目の緊急事態宣言が発令されました。
なかなか終わる事がなく、コロナ渦がまん延し続けております。
入居者さんたちの生活にも影響は出ており、外出や買い物など外に出かける事が少なくなってきてしまっております。
買い物に出かけようとすると、一人の入居者さんがそれを見て、「荷物持ちに一緒にいってやろうか」とせっかく言ってくださっているのに、お断りすることは、本当に心苦しい限りであります。
早く、気軽に入居者さんと一緒に外出ができることを願っております。
そんな中、楽しみもあります。
これは、今年だけということではなく、ここ数年ずっと続けてくださっていることなのですが、つげの実の迎いの近所の方が、きれいなバラを育てられています。
その咲いたバラを、花瓶に入れて、切り花としてつげの実に持って来てくださいます。
とても大きな立派なバラで色もいろいろあるので、入居者さんたちは皆さん大喜びです。
きっかけは、朝に入居者さんの1人が新聞をポストまで取りにいかれることが日課になっているのですが、そのときに、その近所のお宅の玄関先に置いてあるバラをみて、「きれいだ、きれいだ」と笑顔で見ているのを見て、ご好意で持って来て下さるようになりました。
また鉢植えで育てられたものをつげの実の玄関の前に1つ置いてくださり、シーズンが終わると、お宅のほうに持ちかえって育ててくださったものを、またシーズンになったら、玄関先に置いてくださいます。
その鉢植えに水やりをするのも入居者さんたちの日課になっております。
そのほかにも、ご近所ということで、こと多く親身に気にかけてくださりとても感謝しております。
多くの人たちがそうだと思っておりますが、入居者さんたちも同じように不便さを感じていらっしゃると思います。
そのなかでも、日常的な楽しみを共有して笑顔が多くみられるようになっていかれたらと思っております。

17:25 | Posted by jizai