立春も1か月を過ぎ、日の長さを感じるようになりました。春は名のみの風の寒さにも関わらず、この日が長くなる時季を光の春と呼ぶそうです。とても好きな言葉です。この言葉の源流はユーラシア大陸北部とのこと。厳しい寒さの中で春を待ち望む、そんな北国の心情が感じられますね。
「お寺のよこ」の近くの駒込大観音で有名な光源寺さまは、梅の名所でもあることから、梅の大観音としても知られているそうです。境内を訪れてみるとまさに咲きこぼれるような花盛りでした。福寿草、水仙、蝋梅、そして梅。寒さが厳しい固いつぼみの時季でも、じっと春への思いを大切に抱えているようで、早春の花は、けなげな中に秘めている強さを感じさせます。決して楽なことだけではなかったであろう入居者さんの人生に思いをはせるとき、私はいつも、梅の花のイメージが心をよぎります。