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【編集後記】  理事長 志寒

2025年10月14日 | 編集後記

ようやく涼しさを感じる日々がやってきました。日本は夏と冬の二季となるという予測もありますが、夏が長かった分、あっというまに年の瀬が迫ってくるような気がしますね。
そのうち、寒さを嘆くような日和もやってくるのでしょうか。夏には暑さを嘆いて冬を思い、冬には寒さを憂いて夏を思う。昔は人間とはたいそう勝手なものだと思っていましたが、近頃ではその時どきの思いは誠実なものではないかとも思うようになりました。若い日の選択を振り返ってみて、いくら幼いことと悔いても、その時に抱いた思いは真摯なものでした。なぜあんなに悩んでいたのだろうと、今となって不思議に思っても、あの頃の苦悩の純粋さを愚かとは言えないのでしょう。自然の季節と同じく人生の季節も、その暑さ、その寒さを味わいながら、時には嘆くことすらも必然なのでしょうか。
さて、今はそれなりに悩みつつ、喜びつつ、介護の仕事をしている私ですが、いざ、自分が介護される側になった季節には、どのような思いを抱くのでしょうか。

14:09 | Posted by jizai

【ご近所の方とのつながり】  とちの実 小谷野

2025年10月14日 | とちの実

グループホームの役割として、入居者さんと地域の交流というものがあります。近所のお店で買い物をするというものですが、もう一つはご近所の方との交流も含まれます。
ご近所の方が毎年、7月ごろになるときゅうりとミニトマトの苗を施設の花壇に植えてくださります。最初は小さな苗ですが、柵を設置するとすぐにすくすくと育ち、実を付けるようになりました。大きくなってくると入居者さんに実を取ってもらっています。
収穫出来るほど大きなっているものもあれば、収穫するには小さいものもあり、収穫しないでいると、今年の異常気象のせいかすぐに大きくなってしまい50cm以上に育ってしまうものもありました。それを居間で過ごされていた入居者さんに見てもらうと「いやー。凄いね。」と笑顔が見られ、8月はきゅうりを使ったメニューが食卓に並んでいました。
大きくなるきゅうりが他のご近所さんにも有名なっていたのか、ある日の退勤時に小さな男の子2人と散歩中の親子がおり、男の子たちが「大きくなっているのないよー。」と会話していました。親御さんから大きいきゅうりがあるのを度々見ていたと教えてくださりました。思わぬ形で地域とのつながりを実感する出来事となりました。

14:08 | Posted by jizai

【ぶなの実で1番頼りになるKさん】  ぶなの実 野口

2025年10月14日 | ぶなの実::ぶなの実3F

8月にKさんが永眠されました。享年89歳でした。
「何か私にできる事があったらいつでも言ってね」と、よく仰っていました。
「私の趣味は、麻雀、花札、宝くじ、男がするような事ばっかり好きなの」と。
よく一人で宝くじを買いにバスに乗って池袋まで買いに行き、買って帰ってくると凄く嬉しそうにされていて「当たったら何しようかね」と笑顔でよく話していました。
麻雀も月に1回はスタッフと良い手を上がる為に真剣に楽しそうにされていました。
毎日、洗濯物、調理をされていて、得意な物は、きんぴらごぼうで味付けも凄く美味しかったです。
Kさんの一番の楽しみは、お菓子でした。スーパーに行くと袋いっぱいにお菓子を買って嬉しそうにお部屋に戻られます。
7月には「もうお菓子無くなるから、買いに行かないとね」と話されていました。
Kさんは、量が多い物、果物でも大きい物を選びます。
食事前はじゃんけんでどれを取るか決めましょうと、じゃんけん大会もよくしました。
ただKさんは、人参が大の苦手で、人参が入っている物は、まず綺麗に人参を取り除いてから召し上がります。「もう私ね、子供の頃からこの味がダメなのよ」と笑いながら教えてくれました。
いつもお風呂上りに居間で、飲み物を飲んで、ゆっくりテレビを見て話ししていたのが当たり前でしたが、それが無くなったのが寂しいです。
心よりご冥福をお祈り申し上げます。

14:08 | Posted by jizai