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【編集後記】  理事長 志寒

2024年10月18日 | 編集後記

ある昼下がりにリビングでサスペンスドラマが流れています。それを見ていたとある入居者さんが「悪党はなかなか捕まらないねぇ」と仰いました。そのうち、話の進行に関わらず「悪党は~」と同じ言葉を数分おきに繰り返します。そのお隣の入居者さんがふとしたきっかけで「大泥棒だ」「大泥棒だ」と迫真の表情でコールしはじめました。そして、テレビの中の刑事たちを期待のまなざしで見つめています。
お二人の状況はそれぞれ、記憶障害や注意の持続力の低下、テレビと現実の錯誤など、認知症の症状として説明できるかもしれません。しかし、このお二人は、いまここにおいて、このドラマを最大限に楽しむことにかけては、日本で最高の視聴者だともいえるのではないでしょうか。
認知症とともにありながら、いまここで活き活きと輝くひととき。そんなひとときを積み重ねる事業所でありたいと思いました。

09:44 | Posted by jizai

【夏の思い出。】  ぶなの実 宮上

2024年10月18日 | ぶなの実::ぶなの実3F

ぶなの実の宮上です。
もう夏も終わりですね。今年は暑すぎてとても長かったような気がしています。
涼しくなると外で入居者さんと一緒に出来る事も増えると思うので、とても楽しみです。
さて、今年もぶなの実恒例の花火大会を入居者さん全員で近くの公園で行いました。
花火大会の前の夕食はひつまぶしを出前し、出汁もついていて、お茶漬けとひつまぶし両方楽しめるセットになっていました。かなり量もあったのですが、「美味しい~幸せね~」と、ほぼほぼ皆さん完食されました。ひつまぶしを配達してくれた若いお兄さんを見て最年長Nさんが、「見て!あの男の子可愛いね~」と私が普段見た事もないような笑顔でキャッキャされていたのが印象的でした。
ひつまぶしの後は花火大会です。強風で火が中々点かず、「点いてる花火から火をもらいましょう!」という感じで火を絶やすな状態で皆さん慌てながらもしっかり花火を楽しんでいらっしゃいました。職員が入居者さんの写真を撮っているとKさんが「ちょっと!私の写真もちゃんと撮ってくれた?」と。Kさんはあまり写真を撮られるのが好きなイメージがなく、初めて「撮ってくれた?」と聞かれたのでとても新鮮でした。その後はしっかり笑顔で写真を決めてくださいました。今年も良い夏の思い出ができました。

09:43 | Posted by jizai

【餃子が食べたいと申したか】  とちの実 林

2024年10月18日 | とちの実

先日、入居者様2名と一緒に近所の(餃子がメインの)中華料理屋に外食する機会がありました。切掛けとしましては、Aさんが前日「餃子が食べたい」と言われ、約束を交わす。Bさんは当日テレビで放送されていた中華料理特集を見ている際に「餃子が食べたい」と言われたのでお誘いした事でした。
まぁここまでは普通の出来事なのですが、いざ(餃子が店名に入っている)中華料理屋に赴き、メニューを手渡すと『野菜炒め定食』と『レバニラ定食』を頼まれたのです。セットではないので餃子は付属していません。
「え、餃子は?」と訪ねますが「野菜が好きだからいい」「これが食べたいから大丈夫」と返ってきました、そうですか…。
せめて私だけでも店の売りである餃子を食さねば無作法というもの(?)。餃子定食を注文し、食べ終えた所でお二人に尋ねます。
お昼に餃子を食べなかったので、お土産に餃子を買って帰り、夕飯をそれにしないかと。
二人の返事は「んー、まぁ別にいいけど」「まぁ何でも」でした。
あれ?「餃子かぁ…」みたいな空気?
腑に落ちない何かを感じつつ、お会計と一緒に餃子を購入しようとしていると「それじゃ足りないよ。たくさん食べたいからもっと買いなよ」と横から指示を飛ばしてきます。
どうやら、私には先輩方の真意を汲み取るのはまだ難しいようです。
精進しましょう。はい、頑張ります。
ちなみに王将ではなく満州の方です。現場からは以上です。

09:37 | Posted by jizai