私は、12月で一つ歳を重ねますが、最近なんだが歳をとったなあと感じるのは、何をするにも「よいっしょ」と言ってしまうことです。
目が冷めて起き上がるときに発してしまい、「あっ、言わないようにしよう」と心の声があるのですが、数分も経たないうちに「よいっしょ」と言っています。一日に数え切れない程です。
気をつけようと思っているときいつも思い出すのは、とちの実の入居者さんのことです。Aさんも口癖のように「よいっしょ」とおっしゃっています。
Bさんは、それを上回る勢いで「どっこいしょ」を連発しています。Bさんは右足を患っており、装具をつけ杖を使って歩行されます。人一倍慎重になっているのか、一歩一歩前に進む度に「いち、にい、さん~」といっていたのですが、いつしか「どっこいしょ」に変わっていました。最近は少し節がついて「どっこいしょ~、どっこいしょ~」と歌っているようです。
Bさんは、日常から歌がお好きで、小節をきかせていろんな歌を歌われ、お上手です。
Bさん作のどっこいしょ節で調子を取って、マイペースに歩いておられます。
この光景を日常、何度も拝見しますが、微笑ましくなります。
「どっこいしょ」や「よいしょ」は日本独特の言葉のようです。囃子言葉で「調子をとる言葉です」
この言葉が自然とでるということは、勢いを自分に付けているということなんだなと感じています。頑張っている証拠だと思います。
私は、「よいっしょ」と発することを悔やんでいたのですが、自分に気合をいれて、頑張っているのだと思い直すことにしました。
そして「どっこいしょ」はこのコラムのタイトルでもあります。
とちの実で新たな「囃子言葉=頑張る言葉」がでてくることを楽しみにしています。