先日つげの実で定期的におこなっている防災訓練がありました。
いつもは、事前に利用者様に「○○時から防災訓練を行います」とお知らせをしていて、時間になったら皆様すでに避難体制でリビングで待ちながら訓練が始まるのですが、今回は敢えて事前にお知らせをせずに行いました。
いつもの日常でお部屋で過ごしたり、おトイレに行かれている方がいる中で懐中電灯備えつけのサイレンを鳴らして防災訓練が始まりました。
事前にお知らせしている訓練だと「はいはいー。逃げましょうー」と和気あいあいな雰囲気での避難なのですが、今回はサイレン音と共に「火がでました!避難してください!」の声かけにスタッフの誘導がなくても、皆さん速やかに粛々と玄関に移動して、長椅子にゆずりあいながら腰かけて待機されていました。
お部屋で寝ていた利用者様にも本番さながら「火が出ました!避難します!」とお声かけすると「私は寝ていますー」と最初は避難に消極的でしたが、「お手伝いしますから一緒に避難しましょう」とお声かけすると起き上がり無事に皆さんが集まる場所へ避難出来ました。
皆様揃ったところで点呼、人数確認をして訓練は終了しました。
終わった後で、「気持ち良く寝ていた所に起こしてしまってごめんなさい」とお話すると「いいのよ、これが本当の訓練だから。都合のいい時に地震とかこないからね」とお話下さいました。本当にその通りで、災害はいつおこるかわからないのが怖いものです。あたりまえの日常を一瞬にして壊してしまうのが災害です。防災に努めるのはもちろんですが、いざというときに「おたがいに声をかけあう」ことを大事にしていけたらと思いました。