log

【男気というものです】   ぶなの実1F 鈴木佳

2011年12月03日 | ぶなの実::ぶなの実1F

10月末に、ぶなの実Bユニット初の旅行に行ってきました。目的地は日光!小学校の修学旅行以来です。
初旅行という事もありまして、かなりミラクルな一泊でした。笑が、ミラクルな事もありつつ、ホテルの部屋ではカオスな一夜を明かすという、、、笑
全てがお初なものですから非常に疲れましたが、とてもよい経験になりました。
して今回は、その中でも一番のミラクルな出来事をお話ししようかなと。
二日目は午前中にチェックアウトをし「華厳の滝」に向かいました。
華厳の滝は入り口からエレベーターに乗ります。エレベーターが着いた先には70段の階段があり、エスカレーターもなく、手すりが付いているだけです。
70段、、、往復で140段。凶器でもあり、狂気。
登り切るであろう入居者さんと、途中でリタイヤするであろう入居者さん…と、いった感じに職員もなんとなく予想しておりました。
ところが!リタイヤするのでは?と思っていたMさんは手すりにつかまりふらつく足に気合を入れて、最後まで登りきったのです。Mさんは盲目の為、日常の発言も、後ろ向きな事が多い方だったのですが、そんなMさん「観光客が多いから、迷惑にならないようにしないと。ここまで連れてきてもらったのだから、登りきりますよ!」とおっしゃったのです。
階段を登りきると、滝を前に、水しぶきを感じていたのでしょうか、片手を上げ、ゆらゆらと手を動かしていました。
更に、追加ミラクル!帰りの階段も、手すりにつかまり下りきったのです!
戻ってきた時のMさんの表情は「どうだ!」と言わんばかりに自信に満ち溢れていました。
これが、大人の男の余裕、、、美味しそうにソフトクリームを召し上がる姿。。。
付き添っていたチーフは「男気を感じましたよ!」と興奮気味。
私はMさんのケア担当なのですが、旅行での担当は別の入居者さんだった為、この現場に居ませんでした、、、チーン。泣
補足として、私は華厳の滝も見ることなく、旅行担当の入居者さんと、ベンチで日向ぼっこしておりましたとさ。

15:52 | Posted by admin

【生きていく力】   ぶなの実3F 大和田

2011年12月03日 | ぶなの実::ぶなの実3F

ぶなの実が開設して早いもので約1年半になりました。当時から働いている私は、今現在で12名の入居者様と出会い、いろいろな思い出が甦ります。

●目が見えにくいながらも声で聞き分け、スタッフの名前を全員覚えてくれていたSさんは、特別養護老人ホームから病院へ。「大和田さーん」と呼んで頂いた事、嬉しかったです。
●経管栄養でがんばり、力強く手を握って時々「おはよう」と言ってくれたTさんは特別養護老人ホームへ行き、お亡くなりになりました。あの朝は「今日も1日がんばろう」という気持ちにさせてくれました。
●胃がんでお亡くなりになったNさんは、最後に私と一緒に誕生会で、巣鴨地蔵まで行きました。今思えば、痛みをこらえながらも笑顔でいてくれたのですね。犬や子供が大好きだった事、印象的でした。

この3名の方は、もうぶなの実にはいらっしゃいませんが、元気をたくさん頂きました。ありがとうございました。
私事ですが、10月に母の親友が事故に遭い、1ヶ月以上経った今でも意識が戻りません。私にとっても、第2の母の様に親しい関係の方です。
目は開きませんが、かすかに口や手は動き「まだ生きていたい」という想いが、手の温かさや握ってくれる力の強さで分かります。「生きていく力」はすごい!
現在、入居されている9名のぶなの実の皆さんも入・退院を繰り返される方が多いですが、奇跡を何度も見せてくれます。支えていきたい方が、私の周りにはたくさんいらっしゃいます。そしてまた、私も多くの方に支えられて、生きています。奇跡を信じて、私に出来る事は力になりたいと、毎日を送っています。
皆さん、これからも宜しくお願いします!

15:52 | Posted by admin