とちの実で仕事をはじめて1年半がたちました。担当させもらってる入居者Y様とはちょうど一年前にも、お誕生日企画で氏の思い入れのある巣鴨へ二人で出かけ、散策しました。
まだ氏のこともあまり知りえてない頃で不安が一杯あり、無事に行程をこなし帰宅することばかりが気がかりの外出でした。
そして、今年は満90歳を迎えられ、私にとっても二回目のお誕生日の企画を考えなければならなかったのですが、去年とは少しY様の身体状況も変化があり、無事に楽しんでもらうことができるか不安がありました。
氏は、月に一度体操教室へも行かれるくらい元気だったのですが、今年3月末頃から、脚腰に痛みがあり、受診にて坐骨神経痛の診断をうけました。その後、数日間リハビリへもかよわれました。
この頃から、日常の動作を行なうたびに「痛たた、痛たた」と口癖のように発せられ、身体をかばって、無理の無いようにした為、めっきり活動量が減ってしまい、散歩や買い物へでかけても、行きは歩いて帰りは車椅子でないと体力が持たなくなったようです。
これまでの氏のお誕生日企画、ほとんど外出をして外食をすることが多く、ご家族もこのような対応を望まれています。このような状態で、どこかに出かけることができるのか不安でしたが、氏と相談して、先日(9月上旬)池袋サンシャインの水族館へ2人で出かけることにしました。
当日は、あいにく曇り空から小雨がふる状況でしたが、タクシー、電車、地下道と屋根のあるところを移動することができ濡れることなく目的地へたどり着くことが出来ました。
水族館で水槽をきょろきょろ見ている氏に話しかけると、笑顔をみせてこたえてくれました。ただ、少し感じたのは、やはり車椅子ではなくご自分で歩いて色々と見たいところへ移動したかったのではないかな?と感じました。
水族館のメインでアシカショー(約15分)を見たのですが、雨はやんでいたのですが、少し肌寒くて気になりました。
たびたび「大丈夫ですか?中にはいりますか?」とお声かけしたのですが、「大丈夫」としっかり観賞されました。
体調を気にしながらもその後、サンシャイン内のレストランで食事を摂ることにしたのですが、まったく心配するどころか、いつもより決断力も早く、お店もメニューも選ばれて美味しいといって召し上がられました。
氏は、施設内にいるときはいつものんびりされマイペースです。時に度をこして食事も遅くなったりするのですが、今回の外出では、まったくその気配はありませんでした。
やはり、刺激をうけたり、雰囲気とか大事なんだろうなとつくづく感じました。 今後は、車椅子でも近隣へどんどん出かけて外部の刺激をとることも必要だし、お身体の調子を見ながら安全の確保をして歩行も取り入れ、体力をアップできるよう支援を行ないたいとつくづく感じました。
普段なかなか自ら言葉を発せられず、声かけしたときも一度は「なに?」と聞きなおすことが多いのですが・・・今回の外出では会話もしっかり出来たように思います。
氏との関わりを深めていく中で、すこしずづですが理解できてきたように思います。次の外出は、Y様が心から喜んでもらえる企画を考えたいと思います。