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【先生】 とちの実 中島

2018年05月31日 | とちの実

この文章を書いている今は3月です。昨年にお亡くなりになられたA様が、もしもご存命ならば95歳のお誕生日を迎えられる月でした。
ベレー帽のよく似合うダンディなA様は、教育者あり、福祉の世界にも携わってこられた方でした。介護の現場で入居者様の支援をし後輩たちの指導にあたる私にとって、まさに雲の上の存在です。尊敬の念を込めて”先生”と呼ばせていただいていました。 「プロという自覚は大切だが、福祉や教育の現場では、剥き出しの人間自身が問われるのだ」というA様の言葉を噛み締めて、今も仕事にあたっています。
最晩年は言葉でのやりとりが難しくなっていらっしゃいましたが、支援をさせていただく中で、大切なことをたくさん教わりました。2年4ヶ月という短い期間でしたが、一緒に過ごさせて頂けたご縁に感謝しています。この3月にお誕生日記念の外出をしていただくことは叶いませんでしたが、一緒に食事作りをしたこと、旅行でベッドを並べて寝たこと、コンサートに行ったこと、どれも素晴らしい思い出です。ご入居されて間もない頃に、お風呂のあとで「きみの誘導は見事だ!」と褒めて頂けたことが私の自慢であります。
先生、本当にありがとうございました。ご冥福をお祈り致します。

08:15 | Posted by jizai