今回は、あるスタッフと入居者さんたちとの関わりということのお話をします。
そのスタッフは、3年目ほどの非常勤の方なのですが、
とにかく優しいということです。入社当初もそうだったのですが、ずっとその優しさは変わらず続いております。ぼくは、そのスタッフに入社して間もないころに、こんなことを言った事がありました。
「この仕事は、優しいことは大事なこと、必要なことだとは思うが、優しすぎるとときには入居者さんたちの力を奪ってしまい、いつまでも元気でいられなくなってしまうこともある。」と。
約3年が経ち、この言葉は考えさせられる結果となりました。
そのスタッフが台所で洗い物をしていると、1人の入居者さんがそれを見ていて近くに来て「手伝おっか」「手伝うよ」と言って一緒に台所で行っている姿を幾度となく、見ておりました。
もう一人の入居者さんは、そのスタッフが出勤してくると、「○○さんだ、○○さんだ」と言ってうれしそうに喜ばれます。退勤する時には「また来て下さいね、また来て下さいね」とお見送りをされます。
ぼくらは、ついつい多くの言葉をかけ過ぎてしまったり、自分のことは自分で、自分で考えて、と安易に言ってしまうことがありますが、本当に親切に丁寧に関係性を築いていくとそれはかならず相手や周りの人たちには伝わるものということをあらためて気付かされました。
その気付きは、グループホームで仕事をして入居者さんたちと一緒に生活をしているからではないかと感じております。
これからも大切なことをより多く感じられるようになれればと思っております。