とちの実の高橋です。3月10日、Yさんとブラスバンドの演奏を聴きに行きました。練馬の名産物にあやかった「だいこんブラス」という40名の楽団です。年2回の定期演奏会の外、デイサービスセンターや学校・農協などでボランティア演奏の活動をしている、音楽好きが集まった楽団です。
Yさんに、「ブラスバンドの演奏を聴きに行きましょう」と声を掛けると、「いいわね」と返事をされましたが、どうやらブラスバンドという言葉には馴染みがないご様子。
会場の大泉中学校に着くと、既に演奏が始まっていました。あまり馴染みのない曲のためか、年配者の多い会場は、今ひとつ盛り上がっていませんでした。Yさんは(しっかり補聴器を着けていたので)、シンバルやドラムの大きな音がすると、「あら、まあ」と反応するものの、音楽にのっている感じは伺えません。
2~3曲後に、趣向が変わって、馴染みのある「男はつらいよ」のテーマとか「踊るポンポコ」などが演奏されると、会場が一気に活気づき、手拍子や足踏みの人が増えてきました。Yさんも一緒に手拍子で合わせています。
普段、ホームでは、歌の好きな入居者さん達が歌っている時も(「君が代」や「無法松の一生」だから?)、あまり関心を示さないYさんですが、さすが40名の管楽器の大音響は、身体中に響いて、眠っている感性を刺激する効果が十分あったようです。
最後の曲は「聖者の行進」でした。この調子の良い曲は、演奏者、会場の人達そしてYさん、全員が手拍子を打って、身体を揺らして、盛り上がりました。これからYさんの音感を呼び覚ます時は、「聖者の行進」で決まりです。
おまけは、抽選でYさんの261番に、大根と楽器を型どったクッキーが当たりました。