普段 入居者の方々と接していると、老化に伴って身体が衰えていくということをあらためて感じます。少し油断すると猛スピードで筋力低下がみられたり、反射の感覚が鈍るということを体現されています。同時にふと思うのですが、私たちの世代が高齢者世代になる頃には、もっと身体的に脆くなっているのではないか・・・と。
一緒に階段を上っていても息切れしているのは私の方だったりします(汗)
身体能力もさることながら、身体の感覚としても行く末を案じます。昔の人より人間の五感を今はあまり使わなくなってきているのではないでしょうか。
ある方が、冷蔵庫の中でしばらく眠らせておいた食品がありました。食べられるのかどうか確認する際、私は賞味期限の表示をチェックします。その方はまず目で見て、臭いを嗅いで、少し味見をしました。どこまで見えているかなどは別として、身体を如何に使っていないかがこの差に象徴されています。
現在では、数字や言葉の情報を頼りに世界が動いています。何かの商品を売るためにこんなに効果がありましたとグラフや数値化してみせる。その人自身の信用として財産はいくらと数値で示す・・・言葉や数値化された情報で問題を解決していくことは単純に時間が短縮されて便利なのかもしれませんが、逆に偏った操作もしやすいですよね。昨今の偽装問題は記憶に新しいところです。
自然界の生物でもある人間本来の感覚が失われていくのはどうなのでしょうか?これもある意味進化と呼ぶべきなのでしょうか?!
でもやはり私は『介護度いくつのだれそれさん』という情報ばかりに気をとられずに、その人を私自身の感覚を使って感じたいと思います。