log

【誕生日】   ぶなの実1F 木村

2012年05月03日 | ぶなの実::ぶなの実1F

暖かくなりましたね。 今回は、私が担当しているRさんの事を書きたいと思います。
笑顔がとても可愛くて、歌をよく口ずさむごきげんなホームのムードメーカーです。ある日、Rさんのお誕生日企画で、私と2人で荒川遊園地に行きました。外出時は車椅子を使用しました。駅を降りて入園口まで車椅子を押している間ずっと「帰ろ。帰ろ」と。荒 川遊園地に着くと子供達でいっぱいでした。子供好きなRさん。笑顔で子供達を目で追い始めたのを見てひとまず安心です。
Rさんが乗れそうな 乗り物があったので、普段では出来ない思い出になればとお勧めしましたが「いやだよ」とあっさり。時間も時間だったので、焼きそばとパンを買いテーブルに広げました。Rさんは大好きなパンを半分に割り私に差し出しました。「お姉さんも食べて」。かわりに私の半分を渡し、2人で和やかなお昼を過ごしました。
綿菓子を作る機械があったのでお手本を見せました。
「すごい、すごい」と驚いていたので「次はRさんですよ」とお金を渡すと「いやだよ」と。
仕方が無いので再び車椅子を押して動物を見て回ったのですが、その間ずっと「もう帰る?もう帰ろう」
本来動物好きだと言っていたRさん。何とか楽しんで頂ける方法はないかと動物のエサを買ってみました。
鹿の檻の前にある細い滑り台にエサを置き、コロコロと檻の中に入った物を食べた鹿を見てRさんの目が丸くなりました。エサ入れをRさんに渡すとさっそくコロコロ。Rさんはニッコニッコ。
猿の檻でエサをあげている時、隣のお子さんがRさんの方を見ていました。それに気付きエサを「はいどうぞ」。
喜んだお子さんに、あの猿ばかり食べるの」とか「あの子にあげて」と教えていました。
その内エサもなくなり他の動物の所を回り始めると「もう帰る?もう帰ろうよ」。
そんなRさんをなだめながら、でもご本人の主張。無理強いは出来ないなと迷っていた時、「おうまのおやこはなかよしこよし♪」とRさんが歌いだしました。横を見ると馬が檻の中を走っていました。少し嬉しくなりました。
一通り見て周り希望通り帰ろうとすると、うさぎやモルモットと触れ合えるコーナーがありました。
「Rさんにモルモットにご飯あげてみませんか?」「いやだよ」「あ、うさぎもいますよ」「うさぎ?飼ってた。猫も」心の中で 、やった♪ 「うさぎにご飯あげてみませんか?」「あげないよ」と。
そっとキャベツを渡してみると即効モルモットにキャベツを差し出しました。
私は隠れているうさぎが出てこないか探していましたが、Rさんはそんなことよりもうモルモットに夢中。しかも真顔。真剣です。どんどんあげている内にキャベツがなくなりました。近くのキャベツを持っているお子さんに「ばあちゃんにもちょーだい」とニコっと笑いました。お子さんは照れながらキャベツを渡してくれました。
そうするとRさん。キャベツを自分の口元に持っていき笑顔で「これ、ばあちゃんが食べるの?(モルモットを指し)
それともこの子?」とお子さんを笑わせていました。
最後にしてこのテンション。
誕生日の記念なので「Rさん、写真撮りましょう」と言うと「嫌だよ。恥ずかしいよ」。試しにカメラを向けてみました。すると、背筋を伸ばしカメラに向かってニコッ。予想通りです。素敵な写真が撮れました。
帰りの電車ではお子さんと「あっち向いてホイ」をしたりと楽しそうでした。曇りでしたが、初夏でしたし、紫外線がすごかったのでしょうね~。帰って来てからの私達は顔が真っ赤に日焼けしていました。特に私…
「今日は楽しかったですね」とお声をかけると「どこにも行ってないよ」とのお答え。
でも、Rさんの記憶や心のどこかにこの日の事が少しでも残っているといいな、と思います。これは去年の出来事!
今年はどこに行きましょうかね?Rさん♪♪

15:59 | Posted by admin