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【コロナ禍の中での年末年始】  とちの実 小谷野

2021年03月10日 | とちの実

去年は新型コロナウィルスの影響がかなり響く一年になり、外出企画も行なうことが出来ませんでした。入居者様には不自由な思いを強いている中での年末年始です。

とちの実では、年末年始の企画としてクリスマスからお正月、新年会を催すという流れになります。

クリスマス会は例年とそこまで変わらず、室内やクリスマスツリーの飾り付けなどを行い、飾ったものやツリーを見ながらあれやこれやと盛り上がりました。12/25の当日は食事にクリスマスらしくチキンとケーキを用意しシャンメリーで乾杯させていただきました。

ただ、お正月は例年であれば複数のご家族の方が面会に来られたりするのですが、今年は面会を全面禁止にしているので、少し寂しいお正月となりました。そんな中でしたが、お正月飾りや花のアレンジメントで会話が弾み雰囲気を楽しまれています。元日にはおせちを用意し、蓋を開けると「美味しそう」などの感想が聞かれました。
その後は正月らしく福笑いやカルタなどのレクリエーションで楽しんでいただきました。

1/9に新年会を催しました。昼食にお寿司を皆さんでいただいています。その後、皆さんとレクリエーションでテーブルテニスを行ったところ、普段であれば参加しない方も行われ、入居者様、皆さんで盛り上がりました。

ファイル 514-1.jpegファイル 514-2.jpeg今後もコロナウィルスの影響が続くと考えられますが、出来ることの範囲で生活に潤いを持っていただけれるよう支援できればと思います。

17:03 | Posted by jizai

【どんなひと?】  とちの実  渡邉

2021年02月25日 | とちの実

以前、とちの実の職員同士で、ロールプレイングによる食事介助をした時のことです。
当時のご入居者さん役をした私に、「そうそう、似ている」と周りの職員から言われた事があり少し嬉しい気持ちになりました。また、最近では夜間帯に少しテンションがあがって何度も覚醒されていた入居者さんの様子を真似て身振り手振りで申し送りした際に、「最近よくその様子あるよね」と言われ、自分なりに、その方の特徴を良く観察できていたのかなと思いました。
私達は「アセスメント」と良く口にし、それぞれの入居者さんの情報を得て、適切な関わりをもてているか?日々のアセスメント向上は欠かせないものだと課題にしています。
その重要さを特に実感するのは新人職員のOJT期間です。新人の対応を客観的に見ると、環境や、状況、背景など様々な事は見えず(知らず)、その時点の対応になっている事がありありとしており、改めて気付かされるのです。
新人にアセスメントの重要さを伝えながら思うことは、知り得ることで、視野がひろがり多くの理由を想像することが出来ると、いろんな関わり方で接することができると、自分にも今一度言い聞かせています。
しかし、アセスメントは、やはり容易なことではありません。様々な方がいる。目に見えていることだけでなく、その方の感情も、以前の背景などいろんな事が関係してくる。
入居者さん同士の対人関係の影響もあります。昨日は良かったことも今日はダメなこともあります。
人の心と身体バランスはいろんな要因でも変わってくる。でも、ずっと知り得ようとすることで、その方の人柄は理解できてくると思います。

アセスメントの技術は奥深く、日々訓練が必要だと思います。その方を知ることは自立支援にもつながっていくと思います。自然と身につける事ができれば、支援することが楽しくなるのではないでしょうか?うまくその方の支援につなげる事ができた時、喜びに変わると信じています。

08:38 | Posted by jizai

【人生の先輩方】  とちの実 清水

2021年01月28日 | とちの実

初めまして、とちの実、清水です。「どっこいしょ」初めての記事を書かせて頂きます。
 私が、とちの実にお世話になり、7ヶ月が過ぎようとしております。介護職に従事する事となり、右も左も分からぬまま、あれよあれよの間に時が過ぎ、今があります。
日々、ご入居者様と接している中で、人間の感情の部分に直接触れる機会が増え、自分自身の生物学的な本能を知る事にもなりました。実社会に居ると、このような直接的な感情を押し殺して日々を過ごしています。ご入居者様方を見ていると実にシンプルで、羨ましくさえ思います。綺麗な物は綺麗と、美味しいものは美味しいと、素直に表現出来る事、反対に、嫌なものは嫌と表せる事。だだ、忘れてしまうだけです。
 私が、とちの実に来て間もない頃、上司に「認知症状態の人達は、大抵の物事は忘れてしまうけど、感情は長時間残ります。」と教えて頂き、改めて、接し方に気を遣う様になりました。
コロナ禍の為、行動範囲に制限があり、思うように外出は出来ませんが、先日も近くの公園まで、短時間ですが、あるご入居者様とお散歩に出掛けました。その方は、久し振りに外の風にあたり、陽の光を浴び、「嬉しい~幸せね」と喜んでおられました。「嬉しい」「楽しい」「出来た」これらの感情を積み重ね、少しでも多くの幸せを感じて頂きたい。そう思います。

これからも、人生の先輩方に教えていただく事は山程あり、1枚も2枚も上手な方々との日々を精進し、お勉強して行きたいと思います。どうぞ、宜しくお願い致します。

17:24 | Posted by jizai

【新生活様式になって気付けた事。】  とちの実 倉島

2021年01月06日 | とちの実

不織布マスクが高騰し、柄物の布マスクを着けて出勤したある日の事。
普段あまり会話に参加されず、感情の起伏があまり見られないTさんと、廊下ですれ違った時。何やら私の顔をじっと見ています。
何か言いたい事があるのだろうか、体の大きい私が邪魔になってしまっているか?と考えていると、Tさんは自分の口のあたりを指さして言いました。「かわいいね。」そう言った時のTさんは今まで見た事のない程の笑顔でした。私は驚きながらもマスクの中で笑みを零しながら、「そうですか?ありがとうございます。」と返しました。
人が笑っているのを見て、こんなに幸せな気持ちになれたのはこの時が初めてだったかもしれません。そして同時に、Tさんが心を閉ざしているのではなく、我々職員が一番大切な事を忘れ、日々作業をこなすだけの機械になってしまっていたのではないか?と、気付くことが出来ました。
これからは、自分にとっても、入居者の皆さんにとっても刺激があり、楽しい職場作りを心掛けて行こうと思います。

11:14 | Posted by jizai

【新しい発見】  とちの実 小谷野

2020年10月13日 | とちの実

療法の中に回想療法というものがあります。
昔の写真やアルバムを見て当時のことを思い出したりその事を話したりといったことをします。
例えば旅行に行った写真を見て「この時こうだったね。ああだったね。」などと話しをすることに似ています。
写真やアルバムの他にも音楽も該当し、年代によって流行った曲を聴くと当時を思い出すといった感じです。
とちの実では時々、居間でYouTubeを使って音楽を聴いてもらうのですが、70年代ぐらいになると何となく聴いたことがあるという方がほとんどなってしまいます。たまには最近の曲聴いてみますか?となりました。やはりよく分からないという雰囲気になってしまいましたが、以前、ご家族の方からEXILEが好きだったと聞いていた入居者のAさんが居たのでEXILEの曲を流し、聞いてみると「よく分からない」と答えられましたが、少し笑顔になっていました。曲の途中で席を立たれて部屋に戻る時に少し手を上げてヒラヒラと踊るような事をされ、その様子を見た他の入居者様からも「あらやだ。
奥さんもう一度やってみて」とリクエストがありました。ですが、恥ずかしがり屋な方のため断って戻られてしまいました。
が、なかなかそんな様子を目にする事が無い方なので嬉しかった場面でした。その後、音楽は演歌や民謡に切り替えて残られた方に楽しんでもらいました。
なかなか代わり映えの無い日常で新しい事や変化があると職員として、失敗する事が多いのですが、このような場面に出くわすと入居者様本来の姿を見せていただく機会となるので、これからも挑戦していきたいと思います。

19:24 | Posted by jizai

【コロナ渦の平穏】  とちの実 渡邉

2020年09月14日 | とちの実

2020年の幕開けから、世界中の多くの人々が想定することのなかった感染症との戦いがはじまり収束の目処もなく真夏に突入してしまいました。長期に渡り様々な人々が疲弊しながらも生きていこうとしています。私も、このグループホームへ支援に通う身、徹底して「感染しない、させない」を念じながら感染予防対策そして健康管理、そして行動制限して、日々気を張っています。どこを見てもマスクを装着した人々。耳にするのはコロナ関連のニュース。置かれている事態は、先の見えないトンネルの中にいる様です。

グループホームとちの実のドアを開けると、「おはようございます」と入居者さんの明るい声が迎えてくれます。皆さんは感染予防の為のマスクを装着し続けることが困難な為、この事態の最中ですが、屋内ではコロナ以前の生活をされています。
しかし、職員がマスクを装着が必須の為、当初「マスクしていて、何いってるのか、わからないわ」とヒソヒソ声が聞こえたりしました。できるだけ側で伝わるように話しをするようにしています。今は、慣れてきたのか概ね違和感は無いようです。
居間で常についているテレビからは新型コロナのニュースがしきりに聞こえています。また新聞の記事をみて「コロナ怖いわね」「俳優の〇〇さんコロナで亡くなったって、寂しいね」「きちんと予防しなくちゃ」など関心はあるのですが、時間が経つと忘れてしまっています。中には耳にしてもあまり関心が無い方もいらっしゃいます。
 外出の機会が少なくなっている為、近所を散歩したり、テレビ体操をされたりします。家政作業では、役割を分担し、体を動かして過ごされています。「何かすることないですか」「わたしそれやります」と毎日お元気な声が聞こえます。
 食事やおやつは「美味しい?」と尋ねると「美味しい」とすぐに返答をくださる方、ニコニコうなずきながら目を細めている方もいます。献立によっては「こんなのもの食べたこと初めて」とか「ここのご飯は美味しい」とか、毎食楽しみに、元気に食事をされています。
 暮らしは、食べて、片付けて、掃除して・・・お風呂にはいって、洗濯して、テレビ見て居眠りして、おやつを食べて、歌って、しりとりをして、寝間着に着替えて床につく・・・目覚めると「おはようございます」と皆が声を掛け合います。
平穏な毎日が繰り返されています。この環境の中で、関わりながら時間が経過するのですが、夕方の「今日の都内感染者数〇〇◯人」と居間のテレビからアナウンスされると、はっと現実に引き戻されたような気持ちになります。

入居者さんは皆さん、100%媒介者になることがないお元気な方々です。
入居者さんの笑顔と平穏を守るために、職員ひとりひとりが「感染しない、させない」事を守り続けたいです。

09:43 | Posted by jizai

【感情との向き合いかた】  とちの実 中島

2020年08月11日 | とちの実

少し古いデータになりますが、2014年にベルギーのルーヴェン・カトリック大学が学生233人を対象に感情の持続時間について調査を行いました。感情を27種類に分類し、それぞれの持続時間について、悲しみ120時間、憎しみ60時間、喜び35時間、不安24時間、安心感8時間、怒り2時間、苛立ち1.3時間・・・等といった結果を確認しています。
サンプルの人数は少ないですが、面白い研究だなと思いました。
私達は仕事上、入居者さん、仲間の職員といった沢山の人達の感情と向き合わないといけません。何より自分の感情とも、いやがうえでも向き合わされます。暴れ馬のような自分の感情をどうにか御(ぎょ)したいと、観察と探求を日々続けています。
さて、ここから先は私見になりますが、私達はその感情が持続している間、無意識的にその感情を維持するための出来事を探し続けるようです。
例えば、仕事で仲間と上手く連携がとれずに苛立ちを覚えたとしましょうか。すると、その苛立ちのキッカケは過ぎ去ったとしても、苛立った気持ちの残っているその1.3時間のあいだ、私達の心は苛立ちの種を他に探し続けます。それは例えば仕事を終えて電車に乗ったときに、ドアの前で陣取っている人に向けて再燃をするかもしれません。普段だったらそこまで気にならないはずなのに。
あるいは、技術的な未熟さから入居者さんと上手くコミュニケーションがとれずにイライラを募らせている職員がいたとしましょう。当人のイライラした心は、重箱の隅でもつつくかのように、そのイライラした心を更に刺激するための材料を探します。そして、「給料が安い!福利厚生が足りない!」といった方向に行き先を見い出すかもしれません。
悩ましいことに、こういったことに自分で気付ける人はなかなか存在しないようです。本人にそれを指摘しても普通は受け入れられません。ですから周囲の人が遠回しに気づかせてあげる必要があります。
さて、これが認知症状態の人だとまた話が少し変わってくるようです。
特定の感情を維持するための出来事を探すと同時に、出来事をご自分の記憶の中から新たに「創造」をなさることが見受けられます。
例えば、夕方になって「そろそろ家に帰らないと。でもどうやって帰ったらいいのか分からない」という不安な気持ちが現れたとしましょう。支援者の働きかけにより、帰宅することに関しての不安が一時的に解消をしたとしても、継続している不安な感情は、新たに不安の種を創造するかもしれません。例えば、「バッグに入れていたはずの財布がない」という困りごと(客観的にはお財布は最初から存在しない)として現れるかもしれません。
結局、こういった場面における支援のポイントは、本人が抱えている感情にどう向き合って対応するか、ということに帰着するわけです。
ですので、私としては相手が入居者さんでも、職員でも、自分自身でも、感情と出来事(あるいは感情と思考)は、ときに切り離したり、くっつけたりをしながら、それと向き合うように心がけています。
人間の心って奥が深なぁと、いつもいつも感じています。

11:53 | Posted by jizai

【無法松の一生】  とちの実 中島

2020年07月13日 | とちの実

今年ご入居をされたAさんは、歌をうたうのがとてもお好きな女性です。
ご入居したばかりの頃は、余暇の時間に職員のほうからちょっと歌いませんか?とお誘いをする格好だったのですが、最近はご自分から「歌いましょうよ」としばしば仰り、日中、ふと気がつけば同じく歌のお好きなBさんと一緒に、歌の会を開いて楽しまれている様子が見受けられます。
お二人とも私の知らない時代の歌をうたっておられることが多いのですが、あるときAさんが、どこか馴染みのあるメロディーをお一人でハミングしていました。耳をそばだてて聴いてみると、村田英雄の無法松の一生でした。
じつはこの曲、かつてとちの実で十年間ほど生活をなさっていた、Kさんという男性の十八番だったのです。私も何度も聴かされて2番まで歌詞を覚えていましたので、歌ってみせると「ありがとう。わたしこの曲大好きなのよ」と、Aさん。Bさんもノッてきて一緒に何度も繰り返して三人で歌いました。
その夜、私がAさんの部屋を巡回したときにちょうどAさんが起きていらっしゃいまして「また無法松歌ってちょうだいね」との言葉を頂きました。Aさん、Bさんとの交流が一歩進んだ気がして、とても嬉しい出来事でした。
長く勤めているとこういうこともあるのですね。
Kさんありがとう!

10:39 | Posted by jizai

【時を経ても、決して消えない記憶に触れて。】  とちの実 倉島

2020年05月26日 | とちの実

ある早朝、早起きをした三名の入居者さんのお話の中で。
時間も早く、付近が閑静な住宅街な事から、皆この辺りは静かねぇ。と言った会話が続く中、一人がお歌でも歌いましょうか。と切り出した途端、この曲知っているかしら?これはどうかしら?と話に花が咲き始めた頃、徐々に時代が遡り、戦時中の歌が出始めました。そこから話題は皆さんの幼少期の話へと変わっていきます。蒸したさつま芋がご馳走だった事や、農家へ食べ物を分けて貰いに人が集まったこと、疎開をしている間に都会は軒並み焼け野原と化した事など、とても平成生まれの私にとっては想像し難く壮絶な物ばかりでした。あまり思い出したく無い記憶もあるかもしれませんが、今を生きる私達が目を逸らさず、伝え聞き、後の世代に語り継ぐ事が大切なのだと気付かされた気がしました。まだ介護の世界に入り三ヶ月足らずの身ですが、この少子高齢化の時代に自分に何が出来るのか、何を必要とされているのか、今一度考え直す、良い機会を頂いた一時になりました。

10:34 | Posted by jizai

【新型コロナウイルス影響の中】  とちの実 小谷野

2020年05月06日 | とちの実

新型コロナウイルスの影響でスーパーなどの買い物は職員が対応しており、入居者様の外出の機会が減ってしまっています。
例年恒例行事だったお花見も今年は中止とさせていただきました。
また、訪問は医療関係者のみと対応をしているで、ご家族との面会も断らせてもらっています。
入居者様に不便な生活を、また、ご家族の中には不安に思われている方もいらっしゃると思います。
ですが、ご家族にはケアプランと一緒に1ヶ月間でどのような生活をされているかを、文章と写真で報告させていただいているのですが、その返信にご家族から一言、職員に対して、感謝のお言葉をいただけると、このような状況の中、やりがいを抱く1つになっています。
屋内でしたが、花屋で花飾りを頼み、その花でお花見という形でパーティー的な事をさせていただきました。
今の状況がいつまで続くか不透明な状態ですが、入居者様に笑顔になっていただく機会を増やし、その様子をご家族に報告し安心してもらえるよう支援していきたいと思います。

10:29 | Posted by jizai