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【地域の防災訓練に参加して】 とちの実 村松

2010年10月23日 | とちの実

9月1日と言えば「関東大震災」があった日です。とちの実周辺の町内会では9月4日に「防災訓練」がありました。とちの実からは入居者さん2名と私も参加させていただきました(とは言え入居者さん1名と私は途中退場でしたが)。
まずは班長さんのご自宅前に集合し、非常食が用意してある小学校へ移動です。そして1人1人に乾パンと水を支給されました。その後体育館に移動し、消防署からの防災訓練のビデオ観賞やAEDの実践練習などを行ったあとは最後に炊き出しのカレーが支給されて終了、帰路に着くという行程でした。
想像していたよりも沢山の方々が参加されていて、とちの実では車椅子移動の方も参加されたのですが、皆さまのお力もあり2階にある体育館へ移動することができました。
とちの実の入居者さん、スタッフもこの地域の一員として生活させていただいている実感を得ることが出来ました。本当に地域の皆さまありがとうございました。これからもよろしくお願いいたします。
今度は私ごとの話ですが、今年になりとちの実は2件のテレビ取材を受ける機会がありました。その中でよく質問されることがあります。「なぜグループホームが必要なんですか」と聞かれます。
テレビの取材と言えば、前もって教えてくれるものだと思っている私はそれを唐突に聞かれるのです。とちの実の管理者として5年働いていますし、これを書いている私もどうかと思うのですが、なぜ私が特養(大型施設)からグループホームに辿り着いたかは動物的感が一番強いのですが「だってこれが入居者さんにとって今一番いい場所なんだもん」と勝手に思っていました。
とちの実の9名の方々はこの小さなコミュニティの中で毎日生活をされ、献立決めや買い物、食事作り、入居者さん同士の助け合いなどを通じて入居者さんそれぞれの生きる力を発揮させ生活を続けています。それをまた違う機会に使ってスタッフも一緒に楽しんだりもします。それを私たちは沢山知り、支援が必要な時は何気なく手助けをしたり、介助をします。
この仕事をするようになって自分の生活にも反映させていただくことがたくさんあります(例えば人への伝え方や何故今自分がイラッとしたのかなとか振り返ることをするようになりました)。私はよく入居者さんに手のひらで転がされている感じがすることがあります。皆さん私の倍以上の人生を歩んでいますので、それは当り前のことなのです。笑わせたり、笑わせられたり・・・。上記に書いた「防災訓練」の参加もそうですが、こうした当たり前の生活がグループホームでは可能なのです。「当たり前」って??とお思いの方、今まさに自分たちが生活していることだと思います。認知症の状態になったって好きな物だって食べるし、映画だって行くし、寄席にだって行くし、プロレスだって観るベ!と、皆さん楽しまれています。

10:32 | Posted by admin