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【イソップ童話の魅力】 つげの実 蔵田

2010年01月10日 | つげの実

イソップ物語の童話に「北風と太陽」というものがあります。
これは、ご存知のかたも多いかと思いますが、北風が太陽に力自慢の話をして北風が「ぼくは、どんなものでも簡単にふきとばすことができる。世界で一番強いのはぼくだ。」と太陽にいいます。
でも太陽は「きみはたしかに力持ちだけど一番っていうのはどうかな」ということになりふたりは力くらべをすることになります。
対象は、ハイキングをしていた一人の旅人で、着ている服を脱がしたほうが勝ちということになります。
まず、北風が力いっぱい風を吹きかけ旅人の服を脱がそうとしますが、服を脱ぐどころか「さむい、さむい」といって持っていたコートをまといはじめました。
北風はなおも強い風を吹きかけますが、いっこうに脱ぐことはなく、北風は諦めました。
次は太陽の番で太陽はさんさんとした輝きを見せ、あたりをみるみるうちに暖かくしていきました。そうすると、旅人は暑さのあまり着ていた服を全部自分から脱いで、近くに流れていた川に飛び込んで水浴びをしたという物語です。
結果は、太陽の圧勝ですが、旅人は、暑いということを自分自身で感じて納得して服を脱いだということです。
北風には、力はあるのかもしれませんが、心はありませんでした。
太陽のほうは、結果的には力はあったのかもしれませんが、そのプロセスの中で心の暖かさというものを感じます。
この場合はどうしたら気持ちよく服を脱いでくれるだろうという心の温かさです。
イソップ物語の童話には物語を通じていろいろな教訓のようなものを伝え教えてくれているとおもいます。「アリとキリギリス」だったら遊んでばかりではいけない、この「北風と太陽」では人は納得しないと行動はおこさないということだと思います。
納得、という気持ちができるまでには、まずは相手を自分を認める、受け入れるということからはじまっているのではないかと感じてます。
最後になりましたが、今年もどうぞよろしくおねがいいたします。

10:21 | Posted by admin