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【たいせつな「あたりまえ」】   つげの実 西田

2014年06月14日 | つげの実

入職して早いもので11ヶ月目を迎えました。秋、冬、春を迎えこれから夏を迎えます。
私にとって「つげの実」は働く場所ですが、利用者様にとっては「暮らしの場」。リラックスしてホッと安心して暮らせる場所である事と同時に喜怒哀楽がイキイキと表現できる事も大切だと思っています。
夕食後のひととき、お風呂あがりのBさんがリビングのイスに腰掛け化粧水をパタパタ・・。
テレビを見ながら時折聞こえる笑い声。私も自宅にいるかのようなホッとするやさしい時間を感じます。
ある時、Dさんにお声かけたら、お怒りの表情をあらわにされました。原因は、私がDさんの後ろから唐突にお声かけしてしまい、大変不快な思いをさせてしまった事でした。
勉強不足で大変申し訳なかったのでが、「嫌なことは嫌」「いたい」「やめて」とご自身で伝えて頂くことは、とても大切だと思います。時には、「あなたに私の気持ちがわかるか!」と以前よりもできない事が増えてしまった事にいらだって感情をあらわにされる事もあります。耳を傾ける事しかできませんが、プラスに少しでも向かえるきっかけを見つけられたらと毎回思います。
そんな無我夢中な月日がたつ中、「ユマニチュード Humanitude」と言うコトバと出会いました。
フランスの認知症ケア手法で日本の医療現場にて「入院してから身体機能低下しない取り組み」として注目されているようです。「ユマニチュード」のケアは、見つめること・話しかけること・触れること・立つことの素朴な4点。これは「基礎知識」として勉強で学びますが、「文言ではなく人間同士の絆をきずくもの」という事に重点をおいているところでスーッと入り、目からうろこでした。
「見つめながら会話位置へ移動する」「言葉をかけながら静かに触れる」など、あたりまえにできそうでできていない大切なことがたくさん盛り込まれています。
業務に追われるのでなく利用者様のそれぞれの暮らしを大切に・・の視点にたちかえって12ヶ月目を迎えられたらと思います。

01:58 | Posted by admin